天気は久しぶりに晴れており、快い。
かなり急な登り。
松手山からしばらくはササに覆われたゆるやかな尾根道。
足元にはイワカガミのまるい葉が光っていた。
尾根の取りつきからは、岩礫のザクザクした急登。
足元には、ウメバチソウ。
一ノ肩からはササ原のゆるい尾根。
ササ原は、前日までの雨をつけており、足首から靴の中までずぶぬれになってしまった。
すべて立ち枯れの世界で、ハクサンフウロの赤い草もみじが印象的だった。
ハイマツにシャクナゲが混じるようになるとほどなく、平標山の山頂。
強い風が北から吹いており、寒いので、そうそうに仙ノ倉山へ。
平標山から仙ノ倉山へは、風は強いが心地よく見通しの良い尾根道。
また、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマ、チングルマなどの立ち枯れも多い。
一面のササ原では、ナナカマドなどの低木が、みごとに紅葉していた。
大小のピークを一つずつ越えるとササに覆われた仙ノ倉山。
ここもすばらしい大展望。
時期はずれの白いハクサンイチゲが二株、花をつけていた。
ひと息入れて、来た道を戻り、巻き道を平標小屋方面へ。
この道は所々に小湿原があり、枯れてはいたがいいところ。
ここまでに出会ったハイカーはわずかに2人。
小屋の主人に土曜日だからこんなに静かなのですかと聞くと、無愛想に、いつでも静かなんだよと答えた。
下山は、平元新道。
下り着いた林道はかなり長く、自動車やダンプが行きかっていた。
国道に出る手前あたりから、周囲の伐採がものすごくなり、別荘開発やリゾートホテルの建設が進んでいた。
国道のそばには、「苗場ふれあいの郷」分譲中の大看板。
ここは国有林であるので、売っているのは営林署。
アブク経済の時代の山登りだった。