テーマで登る山

渡良瀬川水源の山旅

 渡良瀬川を知ることは、日本の川の近代を知ることだと思った。

 足尾銅山による生態系の徹底的な破壊は、「日本」が何を目的として、また何を犠牲にして、「近代」化を進めてきたかを象徴している。
 それは間違いないのだが、足尾の山の現実が、備前楯山や松木沢の景観だけを見ればわかるのかと言われれば、実際のところ心もとない。

 やはり、歩いて森を見るのが一番なのである。

 左岸側は標高が低い里山地帯なので、さほどの困難はないのだが、右岸側は山深く、踏み跡も薄い上、渓流遡行・下降は困難である。
 ここに集めた山歩きは、とりあえず、水源だけはある程度踏破することができた報告である。

社山 1999,8,31 千手ヶ浜〜黒檜岳〜社山
三俣山 1998,8,8 松木沢〜三俣山〜黒檜岳〜千手ヶ浜
皇海・袈裟丸 2001,7,20 松木沢〜皇海山〜袈裟丸連峰
庚申山 2009,6,20 銀山平〜庚申山
備前楯山 1996,4,3 銀山平〜備前楯山
栗生山 1996,1,13 栗生神社〜栗生山
井戸湿原 1996,4,27 茶の木平〜薬師岳〜地蔵岳〜横根山
大萱山 1997,3,7 大萱山〜地蔵岳〜氷室山
椀名条山 1996,1,23 黒坂石〜氷室山〜椀名条山
三境山 1996,1,30 座間峠〜残間山〜三境山
座間峠 1997,2,19 鳴神山〜座間峠
鳴神山 1997,2,5 吾妻山〜鳴神山

秩父事件の山旅

 秩父事件は、武州・信州・上州にまたがる山塊とその周縁で起きた。
 事件の舞台となった山里の多くは現在、住む人が少なくなり、日常使われていた峠道も、かなりの部分が草に埋もれた。

 そこに事件の痕跡は残っていないが、峠に佇む石仏や古い石祠は確かに、困民党の行き交う姿を見、声を聞いたはずである。

 文献に残っていない何かを感じることもまた、歴史を学ぶことの一部なのではないか。

出牛峠 1992,1,25 本野上〜出牛峠〜出牛
城峯山2 2000,1,5 下吉田〜粟野〜城峯山
風早峠 1992,4,23 奈良尾峠〜風早峠
奈良尾峠 1997,12,28 小松〜風早峠〜浜ノ谷〜奈良尾峠
妹ヶ谷不動 1997,12,21 法久入口〜ブナン沢峠〜妹ヶ谷不動〜石神峠
野栗峠 2012,2,5 野栗〜野栗峠〜明家〜オバンドウ峠〜間物
新三郎 2012,7,16 北相木〜栂峠
十石旧街道 2013,10,14 白井〜十石街道
栂峠 2014,9,14 水ノ戸〜栂峠
旧風早峠 2016,1,11 風早峠〜藤原耕地
風早峠 2016,3,31 浦山耕地〜風早峠
下日野沢 2016,4,3 下日野沢耕地めぐり

福島県浜通りの山々

 阿武隈山地の太平洋側には、秀麗な低山たちがひしめいている。
 ほとんどが登山口から1〜2時間程度で山頂に立てる山だが、冬枯れた時期の雑木林の美しさは、格別だ。

 山懐のそこここに、小さな鉱泉宿も点在する。
 そこでは、地元の人や湯治客がのんびりしている。

 時間ができたら、これらの山々を改めて再訪してみたいものだ。

手倉山
2000,1,9
浪江町。モミの巨木あり。
戸神山
2000,1,9
浪江町。十二支の石仏あり。
十万山
2000,1,9
浪江町。アカマツの尾根。
懸の森
2000,1,10
旧小高町。一等三角点の山。
野手上山
2003,11,14
飯舘村。美しい雑木の山。
国見山
2000,1,10
旧原町市。太平洋を望む山。
花塚山
1998,12,21
飯舘村。巨岩のある雑木の山。
糠馬喰山
1996,12,17
川内村。山頂に八幡神社あり。。
弥宜の鉾
1996,12,17
川内村。登山口に川内義民之碑。
五社山
1996,12,17
川内村。大展望の山。
大滝根山
1996,12,16
川内村。山頂に自衛隊施設。
五十人山
1996,12,16
葛尾村。雑木林が美しい。