大ナゲシに届かず
−小倉沢から赤岩峠−

【年月日】

2013年1月19日
【同行者】 全部で18名
【タイム】

小倉沢(7:51)−鉱山住宅前(8:13-8:38)−赤岩峠(11:00-11:15)
−鉱山住宅前(13:07-13:22)−小倉沢(13:44)

【地形図】 両神山 中津峡 ルート地図

朝の赤岩岳

鉱山住宅でこの積雪

 この時期の大ナゲシで、これほど雪が多かったのは、初めてだ。

 登山口の旧鉱山住宅のところに雪が積もっていたのも初めてで、ここからアイゼンをつけて登ることにした。

 枯れた沢を渡ってヒノキ林の中を行く。
 初めてこの山に来たとき、このヒノキはまだ植えたばかりで、やけに展望のよい登りだったが、今は暗い林になってしまった。

 ここをジグザグに登って尾根に出るのだが、途中で早くも、踏みあとがわからなくなった。
 積雪があると、ルートがわかりづらくなる。
 マイナーなルートの場合はなおさらだ。

小尾根もラッセル

八丁尾根を望む(大きな写真)

 ここは基本的に尾根を行けばよいので、尾根上を忠実に登ることにした。
 南面の登りだから、多少なりとも雪が溶けているかと思ったのだが、日当たりのよいところにもまだ20センチくらいの積雪があった。

 基本的に腐れ雪だったので、アイゼンは効かず、キックステップで登っていった。
 時間をかなり消費したので、大ナゲシに登頂するのはキツイかなと感じた。

 トラバース開始地点を間違えるといけないので、注意して登っていったが、目印があり、道形がわかったので、問題なくルートに入った。
 しかし、ヒノキ林を出て大きなトチノキのあるところまで来ると、吹きだまった雪が多くて、進むのが苦しくなってきた。
 ワカンがあればかなり楽だった。

赤岩峠直下の急登

県境尾根も雪が深い(大きな写真)

 赤岩峠への最後の登りはただでさえきついのだが、吹きだまりを避けて斜面を直登気味に登っていった。
 これだと、雪に足をとられることは少ないが、急登が苦しく、小石を落としてしまう危険性もあった。

 峠の直下はルート通りに行き、ようやく赤岩峠に着いた。
 空は真っ青で、風もほとんどなく、じつに暖かかった。

 この上ない登山日和だが、ここまでの登りで約3時間かかってしまった。
 2008年には小倉沢からここまで50分で登ったことを考えると、この日のラッセルがきつかったことがわかる。

 ここでひと息入れ、大ナゲシ方面に登り始めたのだが、峠からすぐの急な岩の斜面も雪に覆われており、手がかり・足がかりも雪の下に隠れていた。
 時間的に、大ナゲシの山頂に至るのは無理だったし、滑落の危険もあるので、ここは無理せず撤退することにした。

 赤岩峠で写真を撮り、来た道を戻る。
 下りは雪があっても押し下ることができるので、まずまずいいペースだったが、例年よりかなり時間がかかってしまい、下山したのはおおむね、予定していた時刻通りだった。