壮大な要害を歩く
−小下沢から八王子城址−

【年月日】

2019年1月17日
【同行者】 単独
【タイム】

大下バス停(7:27)−富士見台(9:26-10:05)−本丸跡(11:04)−
展示施設(12:00-12:11)−霊園前バス停(12:48)

【地形図】 与瀬、五日市 八王子 ルート地図(マウスホイールで拡大可)

 最初はもっと短いコースを考えていたのだが、短すぎて時間を持て余しそうだったので、高尾の駅についてから、小下沢からのコースに変えた。

 他のハイカーたちは日影のバス停で降りていき、大下で降りたのは自分だけだった。
 底冷えのする林道をしばらく歩く。
 ゲートの先の官舎らしき建物の前で、焚き火をしている人がいた。
 そこから登山道。

フユイチゴ(大きな写真)
カンアオイ(大きな写真)

 植林地をひと登りで狐塚峠。
 おおむね明るい雑木林を緩やかに登下降していく。

 コウヤボウキ・カシワバハグマなどが枯れていた。
 咲いていたのは、カンアオイ。

 富士見台で大休止。
 樹林の切れ目から、今年はじめての富士山が見えた。

富士見台から(大きな写真)
柚子胡椒ワイン(大きな写真)

 北東方向へ下っていくと、天守閣あと。
 本丸が落ちそうになった時の、最後の砦だろう。

 駒冷場というところは、空堀のように見える。
 本丸あとへ行く分岐はあえて直進してしまった。
 踏みあとの薄い方へ行きたがるのは、よくない癖だ。

 トラバース道は本丸を行き過ぎそうだったので、途中から踏みあとを見つけて本丸・八王子神社へ。

 杉の大木は、江戸時代のものだろう。
 白樫の大木も二本あるのだが、こちらは古いかもしれない。
 本丸を頂点に、いくつかの曲輪が組み合わせてあり、北条氏の主要支城らしい豪快な作りになっていた。

八王子神社にて(大きな写真)
氏照墓地にて(大きな写真)

 少し下ったところで休んでいたハイカーと立ち話をすると、氏照の墓に行くヤブ道があることを教えてもらい、そちらが面白そうなので、北への尾根道に入った。
 言われたとおり、氏照墓へのヤブ道分岐を行ったが、踏みあとはとても薄かった。
 氏照の墓は、下りきったところの近くだった。

 氏照は小田原で切腹させられたから、遺体は八王子にはないはずだが、家臣だった中山勘解由の子で、落城後、徳川に仕えた中山信吉がこの墓所を作ったらしい。
 近くには、墓石や石仏がたくさんおかれ、旧臣の氏照への思いが感じられた。

 八王子城址ガイダンス施設は北条氏の歴史について、わかりやすく解説してあった。
 鉢形城のように有料でもいいからもっとしっかりした展示ができればよいのだが、無理なのだろう。
 この点に関しては、弟の氏邦のほうがいい思いをしてると思った。

御主殿の滝(大きな写真)
北条時代のものと言われる石垣(大きな写真)

 その後、氏照居館の御主殿あとと御主殿の滝を見に行った。
 落城後女性たちが身を投げたという御主殿の滝には、水が流れておらず、その伝説は眉唾だろう。

 都会近くだけあって、霊園前のバス停にはすぐにバスがやってきた。