快晴の奥多摩
−鷹ノ巣山から七ツ石山−

【年月日】

2015年12月19日〜20日
【同行者】 全部で5名
【タイム】

12/19 東日原(9:15)−稲村岩(10:25)−稲村岩鞍部(10:41-10:44)−昼飯食いタワ(12:19-12:33)
   鷹ノ巣山(13:06-13:20)−鷹ノ巣避難小屋(13:36)
12/20 鷹ノ巣避難小屋(6:22)−鷹ノ巣山(6:40-6:55)−鷹ノ巣避難小屋(7:10-7:14)−日陰名栗峰(7:45)
   −高丸山鞍部(8:09-8:20)−七ツ石山(8:58-9:25)−七ツ石小屋(9:39)−1115メートル付近広場(10:20-10:30)
   −鴨沢バス停(11:36)

【地形図】 武蔵日原、奥多摩湖 ルート地図

 6年ぶりに若い人たちと、鷹ノ巣山に出かけた。

一日目(東日原〜鷹ノ巣避難小屋)

 この冬初めてと思える寒気の中、快晴とはいえ登山者は多くないだろうと思っていたが、さにあらず、奥多摩駅前は相変わらずたいへんな混雑だった。

 このような状態に慣れている西東京バスの客さばきは鮮やかで、臨時の川乗橋行きバスをセットして、東日原行きバス乗り場にたむろする乗客を二分して、定時に発車させた。

 以前はいろいろと観光案内的なことを車内放送していたが、最近それはやめたようだ。
 前回より一本遅いバスに乗ったせいもあるが、バス停周辺も陽が射して、暖かな陽だまりになっていた。

 日原川を右岸に渡り、山の北側斜面に取り付くとさすがに気温は低かったが、登りになるのですぐに身体は暖まった。

 急傾斜だがジグザグに登っていくので、稲村岩鞍部まではすぐだった。
 ザックを下ろして稲村岩にグイグイ登っていくのは快感だ。

稲村尾根上部(大きな写真)
野菜炒め定食(大きな写真)

 最初は植林地だが、すぐに雑木の二次林になり、最上部で大きなブナが混じるようになる。
 なかなかの傾斜できついのだが、昼飯食いのタルまで一気に行った。

 足元に薄く積雪を見るようになったので、昼飯食いのタルで練習も兼ねて軽アイゼンを装着した。
 最後の急登では圧雪が固まっていたので、アイゼンは多少役に立った。

 樹林帯から一気に飛び出す鷹ノ巣山の山頂からは富士山が正面に望まれ、つらい登りが報われる。
 雲が皆無ということはなかったが、快晴の鷹ノ巣山は絶景だった。
 しばし休み、避難小屋へ下った。

 小屋前でテントを設営すると、おいおい他の登山者もやってきて、この日の幕営は数張りとなった。
 この前はわれわれだけだったので、やはり登山者が増えているのだと実感した。
 水場は相変わらず、たいへんよく出ていた。

 食事のあとやや時間があったので、薪を集めてごく小さな焚き火を起こした。
 細い枯れ木が到るところに落ちていたので、薪はすぐに集まった。

 日が落ちたあともしばらく、焚き火を囲んで四方山話を楽しんだ。
 夜は寒くなると思っていたが、寒くて眠れなかった前回ほどの冷え込みにはならなかった。
 暗くなる前から周囲に集まってきつつあった鹿が、夜半には至近距離で走り回って、彼らの足音がずいぶんうるさかった。

 夜半から明け方にかけて何度かトイレに行ったが、小屋の寒暖計は氷点下1度ほどを示していた。
 体感的にはもう少し寒かったが、その程度だったのかもしれない。

二日目(鷹ノ巣避難小屋〜奥多摩駅)

大岳山からご来光(大きな写真)
色づく富士山(大きな写真)

 6時22分には歩き始めることができた。
 一点の雲もない快晴だったので、山頂からの展望は楽しみだった。
 鷹ノ巣山までの距離がやや長いので、前の日には「ダリィな・・・」と思わないでもなかったが、晴れた日の鷹ノ巣山からの展望は、極上だ。

白峰三山(大きな写真)
仙丈・甲斐駒(大きな写真)

 この前もそうだったが、奥多摩・富士山・丹沢・道志・富士山・大菩薩など比較的近くの山だけでなく、聖岳を除く南アルプスのほぼ全山がピンク色に染まっていった。
 ご来光は大岳山のやや左から、甘露な日の出だった。

東京湾を望む(大きな写真)
雲取山に向かって下る(大きな写真)

 展望を楽しんだのち、避難小屋に戻り、日陰名栗峰に向かう。
 尾根の上は広い防火帯になっており、おおむね好展望である。

 日陰名栗峰のピーク手前には小さな平坦地があり、テントが1張り張られていた。
 この次このコースを歩くなら、幕営はテントの中から大展望が得られるここがよい。

 その先は、巻き道を行った。
 たいへん歩きやすい道だが、それをずっと行くと、下りになって七ツ石小屋に行ってしまい、最後に急登させられそうなので、途中から尾根道に戻った。

 七ツ石山も好展望のピークで、相変わらず快晴かつ無風状態だったので、のんびり休んだ。
 ここからは聖岳もよく見えた。

聖・赤石・荒川(大きな写真)
七ツ石山から望む雲取山(大きな写真)

 七ツ石山からは長い下りになる。
 小屋を過ぎると傾斜も緩くなるので、全体のペースがはかどる。
 自分では遅くないつもりだったのだが、何度かおいていかれた。

 堂所に着いたのは、歩き始めてからまだ30分後くらいだったので、もう少し歩いて水場近くの広場で休んだ。

 スギ林が目立つようになると小袖集落上部を通る。
 数軒の廃屋を見ると斜面の下に現住していそうな家屋も見えてくる。

 車道に出て、最後の下りは急降下かと思ったが、実際にはそうでもなく、ゆるやかに高度を下げて、鴨沢に着いた。

 バスが来るまでやや時間があったので、ラーメンを食っていたら、若者たちはなんと、かき氷を食べていた。