霧雨の三頭山
−鶴峠から三頭山−

【年月日】

2014年5月6日
【同行者】 単独
【タイム】

鶴峠(9:44)−向山分岐(10:46)−三頭山西峰(11:51)−三頭山避難小屋(12:01)
三頭山避難小屋(12:41)−都民の森バス停(13:38)

【地形図】 猪丸、七保 丹波 奥多摩湖 ルート地図

ガスのイヌブナ林(大きな写真)
ガスのブナ林(大きな写真)

 上野原駅で電車を降りると、ずいぶん肌寒かった。
 しかし、天気予報は悪くなかったので、いずれ暖かくなると思っていた。

 松姫峠行きのバスはやはり大人気で、ずいぶん前から行列ができていた。
 鶴峠でバスを降りる人もかなりいたが、自分以外はすべて、奈良倉山に行く人らしく、三頭山方面に歩き出したのは一人だけだった。

 スギ林の中を登っていくのだが、相変わらず寒い上、霧雨まで降ってきた。
 ザックカバーをかければしのげるほどではあったが、この日の天候が好転するのは期待薄となった。

 最初のピークを巻き、尾根に出るとブナ林となる。
 スギ林に較べればずいぶん明るくていいところなのだが、霧のために。展望はおろか、視界もよくなかった。

 この道の主力樹種は、ブナとイヌブナである。
 ほぼ原生林と思われる重厚な森が続いていた。

 小焼山は北側を巻いて過ぎる。
 巻き道で向山分岐を見る。
 初めて三頭山に来たとき、余沢に下ったのは、たぶんこの道あたりだろう。

ガスのブナ林(大きな写真)
西峰直下の奇ブナ(大きな写真)

 その先すぐにヌカザス山の分岐。
 ここはヌカザスへの道の方がずっと立派で、三頭山への尾根道はさほど明瞭でない。
 ここまでずっとほぼ水平な巻き道を歩いてきたので、急な尾根道はきつく感じる。

 小さな下りが何ヶ所か出てくるが、基本的にはどんどん高度を上げていく。
 登っていくに従って、原生林でなく、ただの雑木林になっていくのはやや残念だった。
 三頭山が近づくと、ハイカーの話し声が聞こえてきた。

ヤブレガサ(大きな写真)
大シオジ(大きな写真)

 なんの展望もないのに、さすがゴールデンウィークの三頭山は、たくさんのハイカーでにぎわっていた。
 小雨は相変わらず降っていたので、大休止は避難小屋と考え、休まずに下る。

 約一ヶ月ぶりの三頭山避難小屋で昼ご飯にした。

 この日は都民の森から出るバスに乗るつもりだったので、あまりゆっくりせずに、ムシカリ峠から大滝方面への道を下った。
 沢沿いの道に草花は多かったものの、階段状に整備された道が続き、雰囲気は今ひとつだった。

大ブナ(大きな写真)
ヤマブキ咲く(大きな写真)

 雪もいくらか残っていて、二月の大雪の影響はすさまじかったと想像された。

 あずまやのある大滝分岐は、大滝方面をとる。
 階段道をどんどん下ると、大滝前。
 吊り橋から眺める大滝は50メートル以上はあると思われ、関東でも屈指の美瀑だと思われるが、滝の写真を撮ろうとすると、橋のワイヤが写りこんでしまう。

カツラ大木(大きな写真)
三頭大滝(大きな写真)

 写真撮影のためであっても、登山道からはみ出ることを禁ずるという立て札が立っており、滝壺方面への踏みあとも見つからなかった。
 ガスもあって、いい写真が撮れそうにもなかったが、その点は残念だった。

ミツバツツジ満開(大きな写真)
バス停近くの大トチ(大きな写真)

 あとは、ウッドチップの敷かれた遊歩道を歩いて行くだけだった。
 森林館というハコモノのわきから階段を下っていくと観光客でにぎわう駐車場で、その片隅にバス停があった。