三頭山周遊
−ヌカザス尾根 三頭山 ふるさと村−

【年月日】

2012年4月5日
【同行者】 単独
【タイム】

小河内神社バス停(9:08)−イヨ山(10:24)−ヌカザス山(11:06)−入小沢ノ峰(11:33)
−三頭山西峰(12:17)−避難小屋(12:29-12:53)−三頭山三角点峰(13:09)−鞘口峠(13:46)
−賀茂神社跡(14:46)−小河内神社バス停(15:33)−あずまいバス停(15:57)

【地形図】 奥多摩湖、猪丸 ルート地図

ドラム缶橋と倉戸山
残雪がいい感じ

 平日は、駅に近い役場の駐車場がクローズなので、電車を使うことができない。
 そこで今日も、軽トラで山行き。
 なんと23年ぶりに三頭山に出かけた。

 思わしい駐車スペースが見当たらなかったので、水根の駐車場に車をとめ、バスで小河内神社に向かう。

 ドラム缶橋には強風のため通行止めという表示と共に柵がしてあったが、さほど強い風が吹いているわけではなかったので、柵を越えて橋を渡る。
 特に問題なし。

 橋の南岸のすぐ上に車道があるのだが、そこに登るにはずいぶん遠回りをしなければならない。

 少々のショートカットで周遊道路に出ると、オレンジ色のスポーツカーがサーキットの練習をしており、危なくて仕方がない。
 行ったり来たりしているのだが、車がそばを通るときには、道路から外に逃げてやり過ごした。

 登山口からは、いきなりの急登が続く。
 おおむね植林地なので、見るものにも乏しい。

 傾斜が多少緩むと、イヨ山。
 このあたりは雑木の二次林なので、感じがよい。
 西からの季節風が、かなり強くなってきた。

 しばらく登り下りが続いたのち、ヌカザス山への急登にかかる。
 ここは尾根上を登っていくので、苦しいところだ。

ヌカザス山を越えるとブナの道(大きな写真)
同じブナ(大きな写真)

 ヌカザス山を越えると、ブナの大木が見えるようになる。
 登りはきついが、森の風情は、たいへんよい。

 少し下ると、ツネ泣き峠の道標。
 ここは鞍部だが、峠道があるわけではない。
 ここから入小沢ノ峰(金風呂分岐)までは、強烈な登りになる。
 入小沢ノ峰を過ぎると、急な登りはなくなり、ブナやミズナラの大木を見ながらの登りとなる。

 足元には、氷化した残雪が出てくる。
 西峰の山頂手前は、御堂峠へトラバースするのだが、道が凍っており、危ないので、尾根を直登してしのいだ。

 西峰は以前と違って、樹林が成長しており、展望もなかったので通過して、避難小屋へ直行した。
 ブナ林の中に建つ避難小屋も多分、以前より新しくなっていた。
 外は寒いので、中で食事。

避難小屋
厳寒を耐えぬいたヒオドシチョウ(大きな写真)

 とても不自然に整備された階段道を登り返し、三角点峰に向かう。
 冬を無事に越したヒオドシチョウが、疲れたように地面にとまっていた。
 このあたりの道もブナ林で、気持ちがよい。

 三角点峰もさほど展望なし。
 少し先に、展望台というヤグラも作ってあったが、そちらも御前山と大岳山が見えるくらいで、さほどの大展望というわけでもなかった。

 それより、ここですでに13時を回っており、めざす御前山ははるかに遠く、余裕を持って行き着けるとは思えなかった上、寒気の影響であまりよくない雲が出始めていたので、適当なところから下山することを考えざるを得なくなった。

山頂付近のブナ(大きな写真)
イヌブナ巨木(大きな写真)

 都民の森の小道が錯綜する中、基本的には尾根を外さずに行く。
 ブナ・ミズナラだけでなく、イヌブナやシナの大木もあって、とてもよい道だ。
 特にここで見たイヌブナは、今まで見た中で一番大きかったと思う。

 鞘口峠の十字路へは急下降になる。
 ここからは「ふるさと村へ」とある方に下る。

サヤグチ沢沿いのトチ巨木(大きな写真)
ハシリドコロ

 今までのブナ林とは打って変わって、貧相な森になる中、ちょっと荒れた感じの沢道をどんどん下る。
 石がごろごろしており、道形も不鮮明なので、草が出てくると通りたくない感じの道だが、水流が出てくると、ハシリドコロの芽生えや、イワボタン・ツルネコノメ・ハナネコノメなどのネコノメソウ類と、アズマイチゲ・ユキワリイチゲ・カタクリなどの花を見ることができて、気分がよかった。

 貧相な樹林ではあったが、一本だけ、巨大なトチノキが伐り残されていて、これを見ることができただけでも、ここを下ってよかったと思えた。

ツルネコノメ咲く(大きな写真)
ユキワリイチゲ(大きな写真)

霜に焼けたイワボタン
ハナネコノメはこれから

カタクリ咲く(大きな写真)
エイザンスミレも咲く

 周遊道路を渡ると、道形はさらに不鮮明になる。
 今はお祀りされていないかもしれない賀茂神社を過ぎると、ふるさと村の施設に入り、そこを通りすぎれば、自然に奥多摩湖の周回遊歩道に出る。

 あまり遠回りせずにドラム缶橋を渡ることができたが、案の定、タイミングのいいバスがなく、少し歩き始めたが、あずまいバス停まで来たところで、歩くのをやめてバスを待つことにした。