針葉樹林を行く
−笠取山から唐松尾山−

【年月日】

2014年7月30日
【同行者】 単独
【タイム】

駐車スペース(7:50)−馬止(9:15)−水干(9:43)−笠取小屋分岐(9:48-10:03)
−笠取山(10:15)−唐松尾山(11:39)−山の神土(12:13)
三ノ瀬分岐(12:18)−尾根とりつき(12:59)−三ノ瀬(13:20)−駐車スペース(13:31)

【地形図】 雁坂峠 ルート地図

 中島川橋から少し手前にある駐車スペースに自動車をとめて、登山口へ歩く。
 橋を過ぎて少し行ったところに、登山口の看板があった。

 平坦な植林地の中の登山道は、遊歩道と言っていいほどによく整備されている。
 さすが、東京都水道局の山だと感心する。
 エルタテハが道ばたの石に止まった。

 馬止で一休坂への道を分ける。
 こちらもいい道だ。

エルタテハ(大きな写真)
ウスヒラタケ(大きな写真)

 傾斜がないので、らくに歩いていける。
 黒えんじゅというところを過ぎ、シラベ尾根という道標の立つところをさらに登る。
 黒えんじゅは、奥秩父縦走路の巻き道ルートとの交差点らしい。
 ここは直進して水干方面へ登っていく。

 少し登ってトラバースになり、水流を二つ渡ると、また十字路に来る。
 水干尾根という道標がある。
 ここはすでに笠取山直下で、右は唐松尾山への尾根道、左に行けば水干だ。

 水干とは少量の水が垂れたところかと思っていたので、見に行ったが、くぼんだ石に水がたまったところなのだった。
 さっきの水流で水を汲めばよかったのだが、調べ不足だった。
 行動用水は十分に持ってきてあったので、このまま行動を続けることにし、シラベ尾根で大休止した。

かろうじて見えた富士山(大きな写真)
コメツガの森(大きな写真)

 笠取山へは、道標から急登して尾根に上がり、西へ少し登降する。
 今日も雲が多かったが、富士山がほんの少し見えていた。

 唐松尾山方面へ尾根を戻ると、尾根道縦走路へ下り着く。
 この道も、尾根を忠実にたどるのではなく、おおむね尾根の南側を巻くようにつけられている。

 丈の低いササの葉が朝露を含んでいたため、ズボンの裾がずぶ濡れになっていく。
 シラビソ・コメツガ・トウヒなどの森だが、食害によって枯れて倒れた木も多い。
 鹿の食害がひどくなったのはここ十数年のことだが、そろそろ、倒れる木が激増するのではないか。

二次林の尾根(大きな写真)
唐松尾山と西御殿岩(大きな写真)

 途中の尾根に展望地が二ヶ所ある。
 南側を見るところからは何も見えなかったが、東が見えるところからは、唐松尾山・西御殿岩・飛竜山・雲取山などが見えていた。

 唐松尾山へはやや長い登りになる。
 山頂は展望もないので、腰を下ろさずに将監峠方面へ下る。

 この下りも尾根道でなく、山梨県側を巻き下っていく。
 西御殿岩への分岐もあったが、午後の天候は不安定との情報だったので、先を急いだ。

 山ノ神土に出ると、道がまた広くなる。
 ここからしばらくは知った道である。

苔むす森(大きな写真)
カラマツ植林の道(大きな写真)

 鹿防護柵の張られたところに三ノ瀬への分岐があったので、この日は将監峠まで行かずに、そこを入る。
 牛王印平とおぼしき高原状のところは、まばらなシラビソ林だが、鹿防護柵によって完全に管理されている。

 十字路を過ぎるとカラマツ林になり、緩やかに下っていく。
 カラマツベニハナイグチがいくつか出ていた。

カラマツベニハナイグチ(大きな写真)
スズタケの花(大きな写真)

 ミズナラやダケカンバの森になると、開花したスズタケが垂れており、このあたりのスズタケも枯死するものと思われた。
 意外に長く下っていくと、将監峠へのラフロードに出る。

 三ノ瀬から自動車をおいたところまでは、車道を少し登り返さねばならなかった。