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【年月日】 | 1998年7月2〜3日 |
【同行者】 | 極楽蜻蛉と友人2名 |
【タイム】 |
7/2 入川ゲート(6:30)−赤沢谷出合(7:40)−柳小屋(9:45) |
【地形図】 | 中津峡、居倉、金峰山、雁坂峠 |
今日は、ウェーディングシューズではなく、登山靴をはいているので、何となく頼もしい感じがする。 早くも戻ってくる釣り人が一人。
「釣れましたか?」 トンネル開通後、こういうケースが多い。
今日の同行者は、同僚でカナダ人の青年P君と、英語に堪能なYさん。
林道を離れ、森林軌道あとに入る。
「コレハ電車?」 日本の現在の木材消費をカナダが支えていることを、改めて認識させられた。
「だから、ここは二次林」
この道は、今は釣り人の道。
森林軌道から離れると、秩父では珍しいブナとサワグルミの優先する原生林。 今年の奥秩父の沢筋では、ヒラタケが多い。
「P君。あれはeatableだから、とっていこう。うまいぞ」
先も長いのに、斜面をずり降りて何度もきのこ狩り。 柳小屋では小休止のつもりだったが、きのこつゆを使ったざるそばを食べて、ザックを軽くした。
昨年改築された柳小屋は、新しくてきれいだが、なんとなくよそよそしい。
真ノ沢にかかる新しい吊り橋を渡り、股ノ沢林道へ。
相変わらずヒラタケが多いので、きのこ狩りがよい休憩になった。
「このmossは、beautifulだろ」 アズマシャクナゲの季節には軽装ハイカーでごった返す十文字小屋も、ひっそりと静まり、ツツドリやメボソムシクイのさえずりが響いていた。 二時前にここに着いたので、甲武信まで行けると安心した。
展望のよい大山のピークでは、埼玉側がガスでとても残念。 若いP君は元気だが、本日のハイライトである三宝山の登りでは、Yさんがかなりバテてしまった。
「very tiredのことをばてる、っていうのよ。He is very tired...」
甲武信小屋に着いたのは5時過ぎだった。
小屋のスタッフと同宿の方にきのこをおすそ分けして、われわれは、ヒラタケやヤマイグチの炊き込みご飯。 深夜、強い雨が降ったらしいが、翌朝はまたもよい天気となった。
altitude sicknessらしいYさんは食欲がないが、今日は下りだからとザックを背負い、木賊方面へ。 シラビソの縞枯現象の顕著なこのあたりの樹相は、とてもおもしろい。
「ほら。ここは、dead treeが倒れて、mossが覆ってるでしょ」 ハクサンシャクナゲは今が見ごろで、とてもすばらしいシャクナゲロードだった。
きのこがなかったため、水の豊富な雁坂小屋で、今日はもりそば。
今日の秩父への下山路は、ツンダシ峠経由ではなく、黒岩尾根。
緩やかに登降しつつ、高度を下げていけば、聞き慣れた滝川の渓音が聞こえる。 自動車をデポしておいた赤い橋まで、小屋から2時間半だった。 |