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【年月日】 | 1989年10月19〜20日 |
【同行者】 | 極楽蜻蛉と友人 |
【タイム】 |
10/19 廻目平(6:50)−金峰山小屋(12:30) |
【地形図】 | 金峰山 |
今年二度目の金峰山行。今回は廻目平から登る。
しばらくは車道。右手には岩峰がそびえ、周囲はシラカバやカラマツの黄葉が美しい。
歩き始めてすぐに友人がキヌメリガサやクリタケを発見。
何といっても多いのはキヌメリガサ。小さいので、誰もとらないのだろう。
橋を渡ったところからようやく山道。カラマツ林に代わって黒木の樹林帯に入ってくるのでキノコは見られなくなる。
右側の尾根に取りつくが、この日初めての急登のため息が切れた。
さらに登っていくと、オキのにおいがして来、前方が開けて、金峰山小屋。
小屋には、中年の夫婦がいて、前日増富に下ろうとして表参道を下ってしまい、戻ろうとしたが途中でビバークしたとのことだった。
摘んできたキノコを使った食事をすませても、まだ午後2時、小屋番がいないと山談義もできないので、時間をもてあました。
風雨はしだいに強まり、荒れ狂うくらいともなった。
翌朝は、4時過ぎに目がさめた。
ゆっくりストーブに火をつけ、食事の支度にかかったところ、急にガスが晴れ、あたりが明るくなってきたので、いそいでしたくをして小屋を出た。
5時50分に山頂。雲海のひろがる、まずまずの天気だった。
巨岩の積み重なった三角点。ハイマツとシャクナゲが背をちぢめて強風に耐えている様子。
昨夜は多少あられが降ったらしく、氷のつぶが散らばっており、葉を落としたダケカンバには、真っ白な霧氷がついていて、強い風が吹くたびに風花を散らす。
岩の上にいると寒くて仕方がないので、岩陰で風を避け、雲がさらに晴れるのをしばらく待ってみたが、晴れてくる様子はなかったので、山頂をあとにし、大弛峠へ向かった。
鉄山をゆるやかに下り、鞍部から朝日岳に向かって登り返す。
ザレたところがあるのだが、金峰のピークは雲の中だった。
朝日岳から再び長い下りを下っていく。
ここには、かつて甲州から信州へ抜ける古道が走っていたはずなのだが、「山道」との表示がある信州側は踏み跡らしきものがあったが、甲州側にはほとんど旧道の面影はなかった。
朝日峠からほどなく自動車のエンジン音が聞こえて来、大弛峠に着いた。
峠からは、峰越林道を下った。
崩壊地にはヤマハハコが多少生えていたが、毎年崩れているらしく、樹木はおろか、イネ科の草さえほとんど育っていなかった。
道は大きく蛇行しながら下っていくが、つまらないので、旧道のありそうな沢筋へと下ってみたが、道はなかった。
沢にはムキタケも出ていた。 |