古い峠道を行く2
- 地蔵峠から塩之沢峠 -

【年月日】

2012年10月17日
【同行者】 単独
【タイム】

駐車スペース(11:50)=MTB=ウシトラ沢登山口(12:01-12:03)−地蔵峠(12:53)
−楢沢峠(13:43)−塩之沢峠(14:36)−駐車スペース(14:42)

【地形図】 神ヶ原、十石峠 ルート地図

 午後から雨になる予報だったのだが、せっかく休みがとれたので、懸案だった小さなコースを歩いてきた。

巨岩とトチノキ(大きな写真)
サラシナショウマ咲く(大きな写真)

 冬に楢沢峠から塩之沢峠へ歩いたのだが、その時に、地蔵峠から尾根伝いに楢沢峠へ行けると思った。
 すでに路面が冠雪しており、自動車や自転車の通行は困難だったから、そのコースは道路が通れるようになるまで、宿題状態になっていたのだった。

 トンネルとスーパー林道分岐の中間点付近に広いスペースがあったので、そこに軽トラをとめて、自転車で住居附へ下る。
 一部にはまだ青空がのぞいており、両神山がよく見えていた。

 ウシトラ沢登山口には広い駐車場ができていた。
 ここに自転車をデポして、沢沿いの林道を行く。

 林道の終点からは、シオジやトチなどの自然林で、風情がよい。
 紅葉にはまだ早いが、大木と岩場が出てくるので、なかなか見どころがある。

 水流のある二俣を左に入ると、まもなく水がやせ、最後の水場となる。
 ここからは、カラマツとヒノキの植林をジグザグに登っていく。

 ミズナラ巨木に抱かれた石地蔵の立つ地蔵峠まではすぐだった。
 峠のわきには林道が上がってきていた。

ヌメリスギタケモドキ(大きな写真)
地蔵峠の大ミズナラ(大きな写真)

 峠の登りでパラパラ降り始めたので、笠丸山のピークはパスして北へ向かう。
 尾根上の踏みあとは鮮明でもなかったが、山腹を行く峠道の存在は確認できなかった。
 コース整備中の看板が立てられていたが、作業中でもなかったので、尾根を行った。

 感じのよい雑木の尾根を緩やかに登って行くと、コハウチワカエデやツツジ類の紅葉が始まっていて、美しかった。
 このあたりにはヤマドリが何羽も歩いていた。
 登りついた1230メートルピークには石祠があって、展望が開ける。
 アブラツツジが花がらをつけたまま、真っ赤に紅葉しているのが印象的だった。
 雨はやんだが、雲が覆ってき、浅間山もうっすらとしか見えなくなっていた。

コハウチワカエデ色づく
燃えるアブラツツジ(大きな写真)

 このピークからの下りには垂直の岩場があったが、ありがたいことに、しっかりした鉄階段が設置されていた。
 このあたりではオオカメノキが、鮮やかな黄色に黄葉していた。
 そのすぐ先が東西に伸びる尾根で、左に折れていく。

クリフウセンタケ(大きな写真)
熊棚の下に落ちた枝(大きな写真)

 ガサガサと落葉を踏み歩く獣の気配があったが、カウベルを鳴らし歩いているので、とりあえず普通に通過。
 この尾根には、数日前にねじ切られたようなミズナラの枝があちこちに散乱しており、樹上には、クマ棚跡と思しき枯れ枝のかたまりがあった。

アブラツツジ
オオカメノキ黄葉

 鞍部からは、楢沢峠へ至る南側の巻き道に入る。
 地蔵峠からの旧道がここに合流しているような気がするのだが、はっきりした踏みあとは確認できなかった。
 大平集落への明瞭な峠道を分けるとすぐに楢沢峠だった。

荒れ果てた楢沢峠
ヤマトリカブトも咲く(大きな写真)

 塩之沢峠への道は前回歩いたが、途中から林道になってしまったので、今回は尾根を歩くことにした。
 尾根を登り始めるとすぐに岩場にぶつかるので、左から巻く。
 このあたりの踏みあとは、けもの道と共有されている感じだった。

 尾根上の踏みあとはしっかりしていたが、好展望のピークで行き止まりになる。
 ピークからは、桧沢岳や小沢岳、ソデガヤなどが見えていたが、遠望は殆どきかなかった。

 左(西)側のほうが巻きやすそうに見えたので、少し戻って岩峰を巻こうとしたが、ヤブが濃く、ここはかなり消耗した。
 ヤブの中で悪戦苦闘していたら、すぐ左下に峠道らしいしっかりした道が見えた。

岩峰から桧沢岳・小沢岳
岩峰からソデガヤ

 1248メートルピークとの鞍部には、峠道らしいしっかりした道が通っていたので、ここは躊躇なく峠道に入った。
 ここは歩きやすい上、新鮮なヌメリスギタケが出た倒木もあった。
 ピークを東側から巻き終えると、今度は地形図の破線路通りに西側のトラバースで、再び尾根に出てからは、塩之沢峠手前まで尾根を行った。

 塩之沢峠一帯は、車道が複雑に交差しており、いつも迷ってしまう。
 トンネルを出たところで雨が本格的に降りだしたが、トラックをとめたところまではすぐだった。