野鳥さえずる早春の山
- 赤久縄山 -

【年月日】

2010年4月11日
【同行者】 単独
【タイム】

早滝臨時駐車場(10:33)−早滝(11:00)−塩沢峠分岐(12:17)
−赤久縄山(13:00-13:05)−林道西(13:16)
−持倉分岐(14:05)−安取峠(14:17)−早滝臨時駐車場(15:03)

【地形図】 神ヶ原 ルート地図

ツルネコノメソウ
早滝(大きな写真)

 雨予報ではあったが、降り出しは夕方以降と思われたので、近くの赤久縄山に出かけた。

 2009年4月に立処山に登ったとき、種里芋を買ったので、今回も里芋を手にいれることが主目的だったのだが、あいにく恐竜会館でも道の駅でも、思わしい種里芋は売ってなかった。

 神社のわきから、塩沢川沿いの道を走ると、ダムのところから道幅が狭くなる。
 人家はその奥にもあるのに、なんだか人をバカにした話だ。

 かなり急傾斜の道路を登っていくと栗木平で、早滝臨時駐車場と書かれた看板があったので、そこに車をとめさせていただいた。
 少し前まで畑だったと思われる貴重な平坦地を使わせていただいて、たいへんありがたい。

 富岡方面への車道でなく、早滝方面への林道を少し行くと、立派な案内看板がある。ここが登山口だ。

 早滝へは当然、沢筋を行くのだが、かなりの急勾配だ。
 ここまでの塩沢川も、ダム以遠はなかなか好渓相で、ちょっと竿を振ってみたくなるところだったが、源流域も小滝やナメ滝が連続しており、見どころのある沢だった。

 早滝へは、分岐から10分ほど登る。
 滝の高さは20メートルほど。
 水量が少ないと貧弱に見えるかもしれないが、この日は雪解け水が入っていたため、まずまず美しい美瀑と思えた。

 沢床には、ツルネコノメソウ、ヨゴレネコノメ、コガネネコノメソウなどがちょうどよい具合に咲いていたが、ハナネコノメは盛りを過ぎていた。

 分岐に戻り、さらに沢沿いを行く。
 足元に、ハルトラノオの地味で小さな花を見る。
 尾根にとりついてしばらく登った雑木林にカタクリの群落があったが、ようやくつぼみを持ち上げたところで、咲いているのは一つもなかった。

ハルトラノオ
気持ちよい二次林

 尾根に出てからしばらく急登していくと、塩沢峠方面への道を分ける。
 左に入って平坦な道を少しで、スーパー林道に出る。
 林道の日陰には、雪がいくらか、消え残っていた。

 すぐに登山道に戻り、緩やかに登っていくと、野鳥がすこぶる多くて、楽しめる。
 ほとんどがカラ類で、シジュウカラが多かったが、コガラ・エナガ・ヤマガラなどの声も聞こえていた。
 望遠レンズをつけて手持ちで狙ってみたが、鳥たちはちっともじっとしていない上、合焦するのに時間がかかって、ろくな写真が撮れなかった。
 バイケイソウが、そこここで芽を出していて、早春らしかった。

 赤久縄山の山頂はちょっと開けた明るいところで、南側と東側の展望がよい。
 雲のため、奥秩父以遠が見えなかったのは残念だったが、まずまずの遠望を得ることができた。

コガラ遊ぶ(大きな写真)
バイケイソウ

 山頂では、ヒオドシチョウが何頭も飛んでいた。
 蝶はとまれば動かないので、鳥に比べて写真に撮りやすい。

 下山は来た道とは反対側に下った。
 杖植峠への緩やかな尾根を歩くと楽しそうだが、尾根道は林道によって寸断されている。

ヒオドシチョウ
エナガ

 赤久縄山西の鞍部に下ると林道で、安取峠への道標に従って、南への道を下る。
 この道はブルドーザによって開削された感じの新しい道で、峠にも名前はついていないようだ。

キブシ(大きな写真)
バッコヤナギ(大きな写真)

 おおむね地形図通りに下っていくが、ハシリドコロ以外の草花は何も咲いていなかった。
 標高1080メートルほどのところで、地形図の尾根道が消え、西へのブル道に変わる。
 これは、地形図でいう、持倉集落への道なので、やや不安があるが、安取峠へのルートを示す道標があるので、とりあえずそちらを信用して西に向かうと、しばしで安取峠への分岐を見る。

 雪で倒伏したスギ林を下っていくと、林道の通る安取峠。
 ここから駐車場へは、地形図通りに沢を下った方が近いのだが、沢道の入口が見当たらなかったので、林道を下った。

タラノメ
フサザクラ(大きな写真)

 林道歩きは意外に長かったが、樹の花の写真など撮りながら行ったので、さほど飽きなかった。