道場から毛無岩周回

【年月日】

1995年12月10日
【同行者】 単独
【タイム】

林道終点(10:16)−尾根上(11:16)−毛無岩
(11:38)−小岩峰(12:45)−林道終点(13:56)

【地形図】 荒船山

毛無岩から浅間山
 道場集落の中のせまい道を通り抜け、ちょっと不安な枯れ草だらけの林道をしばらく走って終点に車を止めた。

 前橋山遊会の毛無岩への道標に導かれて、左の植林の中を登る。

 このあたり人家はないが、かつて屋敷か畑があったことを偲ばせる石垣が道のわきに積んである。

 造林小屋の前を通ると、左前方にりっぱな針峰。
 木々岩峠の一本岩よりかなりスケールは大きい。

 尾根までちょうど1時間。
 二、三日前に降ったものか、稜線の西側や北側にはうすく雪が積もっており、地下足袋ごしに冷たさが伝わってくる。

 エスケープルートを分け、灌木や木の根につかまりながらの急登。
 雪がついたナイフリッジをよじ登ったところが毛無岩ピークの一画だった。

 移動性高気圧に恵まれたため、見えるべき山で見えないのは浅間隠山だけといっていいくらいの大展望。
 ここでのもうけものは物語山で、すぐ目の下に無傷で見えていた。

 展望と食事に30分あまりをついやし、来た道とは反対方向に下山にかかった。

 下りはじめは急降下だが、灌木の手がかりが多いので危険なし。
 すごい岩峰なのに、鎖が必要なほど危険なところがなく、ほどほどに楽しいところだ。

 尾根コース下山道は樹林越しだが毛無岩を中心とする岩峰群を眺めながら下れるいいコースだ。
 しばらくで毛無岩を正面から見ることのできる小岩峰。
 雑木もほとんど葉を落としたあとなので、いい眺め。
 紅葉の時期に来れば、もっと美しいだろう。

 車道に出る手前で、道場の集落を俯瞰する。
 西の立岩、北の毛無岩をはじめとする針峰群に囲まれた、ちょっと日本離れした村だった。