−黒檜岳から社山−
木漏れ日の林道は、涼しくて、たいへん気持ちがよかった。
遊覧船乗り場で、カウンターにいた人に「切符を売って下さい」というと、「切符はまだ売らない」とのご返事。
夏休みが終わるせいか、快晴の行楽日和なのに、遊覧船の乗客はひとりだけだった。
千手ヶ浜で下船し、黒檜岳方面へ。
キャンパーの声が聞こえる千手ヶ浜から森にはいると、静寂境。
シャクナゲの中のいきなりの急登。
オツネンタケモドキ、シロイボカサタケ、キイボカサタケ、カワリハツ、ヒメベニテングタケ、クサハツ、ヤマイグチ。各種イグチなどをそこここに見る。
ジェット戦闘機が、今日も、奥鬼怒の方向に向かって飛んでいた。
黒檜岳の最高点には行かず、社山への分岐を左に折れる。
シラベの疎林から90度左折すると、足尾から奥日光にかけてよく見られる、ササとダケカンバの原。 ここからはおおむね、ササ原の登降なので、展望はよかったが、尾根が屈曲するので、めざす社山はなかなか近くならなかった。
ここのササ原をよく観察すると、あちこちに、かつて生えていた樹木の枯株がある。
かつては、このあたりも、黒檜岳のような樹林に覆われていたのだろう。
社山の展望は今ひとつだったが、ここまで来てようやく皇海山が見えた。
最後の登りを終えて少し下ると、3年ぶりの半月峠。 あとは、整備された登山道をゆっくり下るだけだった。 |