踏みあと薄い花の山
−剣ヶ峰周回−

【年月日】

2018年7月21日
【同行者】 単独
【タイム】

浅間山荘(8:58)−剣ヶ峰(11:40-12:03)−火山館(13:12)−浅間山荘(14:28)

【地形図】 浅間山 車坂峠 ルート地図

 走り始めてすぐに疲れてしまい、上野村で眠り込んでしまったため、浅間山荘の駐車場に着いたのはかなりの時間だった。

 駐車の手続きをしてすぐに出発。
 何度か来たことのある林道を行く。
 下界は記録的な暑さなのだが、ここはそれほどでもない。
 とはいえ、暑いに変わりない。

 剣ヶ峰への取り付き想定地点に目印は見当たらなかったが、少し登ってみるとそれらしき目印があらわれた。
 道はない。

 目印をしばらく拾っていくとよく踏まれたと見えるトラバース道に出合う。
 めざす小尾根とは反対に向かうのだが、どこかで反転するかもしれないと思い、その道を行ってみる。
 ところが、どこまでもトラバースが続くので、これは獣道だと判明。

 やむなく登りトラバースで、登山道想定尾根へ戻った。
 ここでいささか体力をロスした。

 小尾根には薄いながら踏みあとがあり、ルートに不安はなくなったが、激しい急登が続く。
 かなり登ったのではないかと思われる地点でも、まだ標高1900メートルくらいなのだった。
 下部の急登で汗だくになったのだが、標高を上げると多少、涼しくなってきた。

 尾根上にはウメガサソウやイチヤクソウが点々と咲く。

コキンレイカ(大きな写真)
イブキジャコウソウ(大きな写真)

 標高を上げていくと、ガレ場に出るが、水蒸気が多く展望は得られなかった。
 コキンレイカやミヤマシャジン・シモツケなどが多くなり、イブキジャコウソウの群落なども見えてくる。
 もう少し涼しく、晴れていれば爽快な登りだろうと思われるが、この日は我慢するしかなかった。

クロマメノキ(大きな写真)
ヒメシャジン(大きな写真)

 コケモモやクロマメノキの実が早くも色づき始めており、草付きではクルマユリやシャジクソウも見え始めた。
 マルバダケブキ咲くピーク手前の疎林まで来ると、黒斑山の稜線がうっすらと見えた。

 山名板のあるピークは狭いので、やや北に行った展望地で大休止。
 浅間山は全く見えなかった。
 アブがいるのではないかと心配したが、石尊山とは標高が全く違うせいか、アブはほとんどいなかった。

クルマユリ(大きな写真)
クルマユリ(大きな写真)

 天狗の露地へは、基本的に東へ下っていく。
 樹林帯の踏みあとはそこそこ明瞭だが、お花畑になっている草付きでは獣道も錯綜して、ルートはわかりづらい。
 クルマユリ・ハクサンフウロ・トモエシオガマ・ミネウスユキソウ・キバナノヤマオダマキなどが咲く、美しいところだが、コース取りに自信が持てず、しばらくウロウロした。
 マルバダケブキやノアザミにヒョウモンチョウが群がっていた。

 浅間山との鞍部に降り立てばあとは楽かと思いきや、ここの踏みあともはっきりせず、一時は完全に道が消えたが、西へ強引に向かっていくとはっきりした道に出た。
 そこからのルートは問題なかった。

ミネウスユキソウ(大きな写真)
ヒョウモンチョウ(大きな写真)

 なかなかみごとな牙山岩峰群を見れば、まもなく火山館だった。
 この日は、ここで初めてハイカーに会った。

牙山尖峰群(大きな写真)
タカネナデシコ(大きな写真)

 時間があったので、二ノ鳥居から不動の滝経由の道を下った。
 石尊山もそうだったが、浅間山衛星峰の谷を流れる伏流水は、赤茶色をしており、今ひとつ美しくない。
 不動の滝の水色はともかく、瀑の形はなかなかよく、涼しくてよかった。

不動の滝(大きな写真)
レンゲショウマ(大きな写真)

 こちらは沢に近いぶん、上の道より涼しかったと思う。
 道ばたのレンゲショウマが咲き始めていたのも、ラッキーだった。
 平坦な登山道ではウツボグサがたくさん咲いており、ヒメキマダラセセリが群がって一心に吸蜜していた。

ヒメキマダラセセリ(大きな写真)
浅間山荘

 浅間山荘のお湯は、沢と同じく赤茶色だった。