晩秋の奥武蔵
−役の行者から顔振峠−

【年月日】

2011年11月26日
【同行者】 全部で14人
【タイム】

黒山バス停(9:20)−役行者(10:03-10:15)−顔振峠展望台(11:00-11:33)
−顔振峠(11:37-11:47)−吾野駅(12:43)

【地形図】 正丸峠 原市場 越生 ルート地図

 夜祭の一週間前とあって秩父市内は、いかにも気ぜわしい風情だった。
 市役所前の広場には、桟敷席の設営が進んでいた。

役行者前の不動像
緑残る雑木林

 この日は久しぶりに、電車やバスを乗り継いでの山行だった。
 時間が早いせいで、気温はずいぶん低く、駅で待っているとかなり寒かった。

 東飯能では時間があったが、高麗川での乗り換えは相変わらず忙しかった。
 乗り換えのタイムロスがあるので、登山口まで意外に時間がかかり、出発は9時すぎとなった。

 ひと気の感じられない温泉街は、陽が射さないから底冷えがする。
 イチョウの落葉が散り敷いていて、なかなかきれいだ。

 傘杉峠への道標を見て橋を渡り、少し行って役行者への道標で左に入る。
 スピードがやや速い気がするが、大平山まで少しの登りなので、中をがんばってついていった。

 沢沿いから植林の小尾根に上がり、急登しばしで役行者のおかれた広場。
 ここで小休止。

 この一角は雑木林なのだが、低山だけあってまだ、紅葉がさほど進んでいない。

 植林地のトラバースに入るとすぐ、バイクや自動車の行き交う奥武蔵グリーンラインに出た。

顔振峠から武甲山・伊豆ヶ岳
顔振峠から大岳山・富士山・御前山(大きな写真)

 観光客やハイカーで賑わう顔振峠に来ると、快晴だけあって、奥武蔵・奥多摩の山々に加えて、大岳山と御前山の間から富士山の頭も見えていた。
 ここから見ると、武甲山はとても立派な山なのだが、北面の傷がひどすぎて台無しだ。

 展望台への道標がなくて少し困ったが、茶店の裏手に道がついていた。
 斜度はないが、まっすぐ登っていくので、やや急登に感じるが、ほんの一投足で展望台に着く。

 北面が開けていて、関東平野の向こうに、真っ白に冠雪した谷川連峰までが、一望できた。
 ここで大休止。  気温が上がったので、じっとしていても暖かかった。

風影の集落
アズキナシ豊作

 南側が開ける顔振峠でまた少し景観を楽しんだのち、下山にかかる。
 風影には摩利支天を祀った二重の塔があった。
 塔は新しいもので、「大東亜戦争戦没者慰霊」を目的としているらしい。
 一種の戦闘神である摩利支天を「大東亜戦争戦没者慰霊」のために祀るというのは、ずいぶんきな臭い話だと感じる。

 植林地を淡々と下り、さらに吾野駅まで淡々と歩いた。  もったいないほどの好天のもと、予定よりもずいぶん早く下山することができた。