妻坂峠そぞろ歩き

【年月日】

1992年4月15日
【同行者】 単独
【タイム】

タイムとらず

【地形図】 正丸峠 秩父

 自動車を石仏の前におき、ゆっくり登る。
 杉林のなかだが、トリアシショウマやサラシナショウマの芽が出ていた。
 暗い杉林のなかにツルネコノメ、シロバナエンレイソウ、トウゴクサバノオ、マルバコンロンソウなどが咲いていた。

 少し明るく開けたところに、コチャルメルソウのたくさん咲いていた。
 多くの人は花だとも思わずに過ぎていくてあろう、目立たない花だ。

 最後の水場から先は雑木林と杉林が交互に出てくる。
 コガネネコノメ、アズマイチゲ、ヨゴレネコノメなどが咲いていた。
 コガネネコノメの群落はきれいなものだ。

 アズマイチゲはほとんど花をつけていなかったが、一ヶ所だけ花のある群落があった。
 空がどんよりと曇っていたため、花を開いているのがひとつもないのが残念だった。
 また、カタクリがいたるところに生えていて、咲いているのもかなりあった。
 ミヤマカタバミの仲間の花が咲いているところもあった。

 峠直下のはニリンソウの大群落だ。
 ここのニリンソウは両神よりも遅れており、つぼみもまだ出てないのが多かった。

 花を眺めたり写真を撮ったりしながら登ってきたので、妻坂峠まで1時間もかかってしまった。
 山の上の方はガスがかかっていたし、名栗側からから冷たい風が吹きつけていた。
 峠のうえにもカタクリ、ニリンソウ、ユリワサビなどがあり、ヤマトリカブトの芽も出ていた。
 ヤマガラの鳴く声も聞こえた。

 晴れていれば気持ちのよい登りだが、雨になりそうなようすだったので、引き返した。