二子山から伊豆ヶ岳

【年月日】

1989年1月2日
【同行者】 単独
【タイム】

芦ヶ久保(9:46)−雌岳(10:50)−武川岳(12:40-13:20)
−山伏峠(14:05)−伊豆ヶ岳(14:35-15:00)−正丸(15:55)

【地形図】 飯能、原市場

焼山から武甲山
 今日は芦ヶ久保から伊豆ヶ岳をめざすロングコース。

 兵野沢に沿って登っていくが、左の沢を渡るところが、最後の水場。

 登りっぱなしで30分、息が切れてきたので、道標と小さなケルンがある場所で一休み。

 そこからしばらく行くと、北西が開ける。
 快晴。

 雌岳直下を、雑木にしがみつきながら、ようやく頂上へ。
 山頂は小広く、暖かく、風もなく、心地よい。
 東側が開けており、電波塔の立った847メートルピーク、伊豆ヶ岳などが見えた。

 雌岳から雄岳、さらに南西に向かっていくつかのコブを越える。
 左からくる林道と出合うと焼山。
 焼山の下からは、武川岳がとても大きい。

 武川岳頂上に着くと奥多摩が一望でき、絶景。

 武川岳からは山伏峠に向かって400メートル近い急降下。
 山伏峠近くになると、カミナリ族の爆音が山に響きわたっていた。

 自動車道を横切り、伊豆ヶ岳への登りにかかる。
 ここでも雑木と両腕に助けてもらってようやく頂上に立つことができた。

 ここには、さすがに家族づれなど、大勢の人たちが展望を楽しんでいた。
 東京都内から奥多摩、蕨山、その向こうの有間山、しばらくはヤブで見えないが、北西に武川岳、武甲山 は武川の上に頭だけ出していた。

 この山頂で耳にした珍問答。
 子ども三人と母親がようやく頂上まで登ってきて、

  母 「あれ! お父さんは?」
  子ども 「死んじゃったよ!」

 もう一つ。

  母 「きれいな景色ねえ。ここで朝日が昇るのを見たいわ!」
  子ども 「泊まっていけばいいじゃん!」
  母 「そんなこと言うならほんとに泊まってっちゃうよ! 明日のご飯自分たちで作りなさいよ!」
  子ども 「うん、そうするよ! じゃあね、お母さん!」

 3時に伊豆ヶ岳を出発。
 下りは鎖場と女道とがあるが、鎖はパス。

 ここの下りからは、二子山方面の見はらしが良かった。
 特に、旧正丸峠わきの七六六メートルピーク(正丸山)はなかなかのものだった。

 非常に急な坂を下って、植林の間の沢筋に出、二つの沢が出合うところで一服し、さらに下る。

 沢の音がにぎやかになってくると、大蔵山林道。

 正丸駅は、もうすぐだった。