富士山と南アルプスを眺める
− 富士見山 −

【年月日】

2008年11月23日
【同行者】 単独
【タイム】

平須(9:10)−安らぎの宮(9:20)−御殿山・十谷峠分岐(11:17)
−富士見山展望台(11:35-11:55)−富士見山(12:15)−平須分岐(12:36)
−東屋1(13:40)−東屋2(13:55)−平須(14:06)

【地形図】 切石 ルート地図

イロハモミジ(大きな写真)
大ブナ(大きな写真)

 予定の入っていない休日に好天予想が出るという、稀な好条件。
 しかも三連休の中日とあって、朝起きもさほどつらくない。
 冠雪し始めたであろう富士山を眺めるために、精米を兼ねて、中富町の富士見山に出かけた。

大ツガ(大きな写真)
富士山(大きな写真)

 富士川右岸の細流、寺沢川に沿う道路を走っていくと、人家がずいぶん奥にまで、続いている。
 登山口への目印は、「句碑の里」という小さな看板だ。

 上久成への分岐を過ぎると、道の両側にあきれるほど多くの句碑がずっと並んでいる。
 これを一つ一つ読んでいく人がいるのだろうか。

 ずいぶん登ったT字路で左折すると、安らぎの宮登山口のある堂平集落だが、ここには駐車スペースがない。
 さらに進んで、平須集落分岐となるT字路に、数台分の駐車スペースがある。
 今日は、安らぎの宮から登って平須に下山する変形周回コースを考えた。

 幟旗のたくさん立つ安らぎの宮とは、看板によると現代修験の行場らしいが、どうも閑散としていた。
 古い施設ではなさそうだが、地元にとってどういう位置にある宗教なのだろうか。

 建物のわきの階段を登り、スギ林の道に入る。
 植林地なのだが、モミの木がたくさん切り残されていて、なかなかの大木もあらわれる。
 かなり急傾斜に感じるスギ・モミ林をひたすら登っていくとようやく、小尾根に出る。

 尾根の上は、アカマツまじりのカラマツ林。
 とはいえ、整然と植林したとは見えず、かなり雑然とした感じの林だ。

 トタン張りの小屋を見て淡々と登るが、ここもまた急傾斜に感じる。
 尾根の北側に回り込み、霜柱を踏みながら登っていくと、右手に金峰山のどっしりした山容が、樹林越しに見えてくる。

北岳
間ノ岳と農鳥岳

 傾斜がゆるむのは、御殿山への道を分ける分岐から。
 ここからは、基本的にカラマツ林だが、ツガやブナも残されていて、左に富士山を望みながら、ブナ・ツガの大木を縫って緩やかに登下降する。
 なかなか、ゴージャスな道だ。

 ツガの大木が何本もあって、とても立派だ。
 太い立ち枯れも多い。
 ブナの大木はさほど多くないが、葉を落とした樹幹が白く輝いていた。

 平須登山口への道を分け、展望台から三角点峰にかけてはカラマツ林。
 エナガらしき小鳥が、枝先で遊んでいた。

 展望台は、コース中最も見晴らしのよい場所。
 なにより富士山が眼前にそびえていてすばらしい。
 もっと冠雪しているかと思ったが、それほどでもなかった。

 背後には、富士山よりはるかに白い南アルプス。
 鳳凰三山や甲斐駒ヶ岳の積雪はさほどでもなさそうだが、白峰三山、塩見岳、荒川岳、赤石岳は真っ白だった。

塩見岳
荒川三山

 山を見ながらしばらく休んで、富士見山を往復。
 三角点峰は、カラマツに囲まれた平凡なピークだったので、往路を引き返し、平須口へ下る。

 富士山に正対して、広い尾根を下っていくのだが、こちらの尾根にはミズナラが多い。
 ブナ・ミズナラ・モミ(バラモミかも知れない)などの大木を見ながら下っていくと、灌木の中にガマズミが見えた。
 霜に当たって柔らかくなっているが、まだ大丈夫だったので、いくらか摘んでいった。

大ブナ
霜げたガマズミ

 明るい自然林を下っていくが、やがて植林地に入る。
 途中に、トタン張りの東屋が二ヶ所。
 これは安らぎの宮関連の施設かも知れない。
 下の東屋近くのトチの木の根元に、五色の色紙で作った人形が安置してあった。

イタヤ紅葉(大きな写真)
人形

 平須口まではずっと植林の中だった。