ほりでいパークの駐車場からスタート。
登山口に鳥居。
「五郎山」と書かれた額が掛けられている。
揮毫者は「陸軍大臣 荒木貞夫」
かなり不愉快。
この尾根には、高遠城攻防戦で戦死した武将を祀った祠がおかれている。
一郎山は、諸士の墓。
二郎山は、諏訪はなの墓。
三郎山は、渡辺金太夫の墓。
四郎山は、小山田備中の墓。
五郎山にはもちろん、仁科盛信。
ここでまた、妄想。
(おれ) 五郎さん ?
(五郎) おう、よくわかったな。
(おれ) 歳とったもんで、最近敏感になった。長野県あたりじゃ相変わらず、あんたは人気の武将だよ。
(五郎) 長野県ちゃ、どこよ ?
(おれ) 今じゃ、信濃のことを長野県という。あんたほど立派な武将はいないといわれている。
(五郎) ほめてもらうぶんに悪い気はしないがな。いくさのあったあの日、兄上が新府から逃げるなんて知らなかったし、信君(義)兄が織田とツルンでたことも知らなかった。兄上を裏切るなんて考えられない以上、戦うしかなかった。
(おれ) 武将としての道を外さないでよかったな。
(五郎) 負けたのは悔しいが、いくさに勝ち負けはつきものだからなぁ。
北側が開けていて、北アルプスが見える。
20万図を持ってこなかったので、何山だかわからなかった。
五郎山から南の尾根を行くと、すぐに林道に出る。
覚悟していたが、林道歩きがとても長い。
道の両側はアカマツ林だが、きのこ山で、警告文とともにテープが張られている。
軽トラ二台とすれ違ったが、きのこ泥棒監視の巡回かもしれない。
三界山入口を見過ごしてちょっと行き過ぎたが、戻って山道へ。
ひと登りで三界山の山頂。
アカマツに囲まれてるから展望皆無かと思ったが、樹林の切れ目から中央アルプスや南アルプスが見えて、いいところだった。
ここで大休止。
帰りは林道まで戻り、東への破線路に入る。
踏みあとあり。
長い尾根だが、登り下りが緩やかで助かる。
甲斐駒と仙丈がよく見える、白ザレの展望地が一ヶ所。
シロヌメリイグチやハナイグチが少し出ていたが、きのこ山なのでスルー。
下るに従って、ヤブや踏みあと不鮮明なところが出てくる。
このあたりの破線路はほぼ消滅している感じ。
すぐ下に集落が見えているので、下りやすいところを下っていくと、車道に出た。
この日は高遠城址にも行かず、伊那市役所へ直行して、読みたかった小説を買って帰った。
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