展望の尾根
−金鳳山(天狗山)周回 −

【年月日】

2022年12月30日
【同行者】 単独
【タイム】

宝蔵寺駐車場(9:14)−秋葉神社(9:43)−展望地(10:24-11:03)−金鳳山(11:57)
903メートルピーク(12:19)−依田城址(12:42)−宗龍寺(13:04)−宝蔵寺駐車場(13:15)

【地形図】 別所温泉 武石 上田 丸子 ルート地図

 宝蔵寺の駐車場に車をとめさせていただいて、石段を登る。

 あたりには、「木曽義仲挙兵の地」というのぼり旗が林立していた。
 義仲が正式に挙兵したのがこの地だったらしい。

義仲桜(大きな写真)
岩窟古墳(大きな写真)

 源氏の嫡流に属する一人として、アンチ平氏の旗を建てようとした義仲だが、明確な拠点を持っていなかったらしく、以仁王の令旨が出されたあと、信州から上州あたりを移動しつつ、丸子に滞在中、正式に挙兵したと記録にあるらしい。
 頼朝同様、源氏の血を引く一人として、諸国の土豪をいかに糾合するかが、彼の課題だった。

 しかし現実には、源氏の嫡流だというだけで土豪たちが従ってくれるというほど、甘いものではなかっただろう。
 頼朝だって、石橋山では無惨に敗北している。
 重要なのは、腰を据えて土豪たちを組織し、平氏打倒の戦略を練ることだったばずだが、義仲にはその点が十分でなかったのだろう。
 とはいえ彼には、勢いがあった。

 佐久から上田にかけての里山に登ってみると、いつも感じるのは、この盆地一帯の豊かさである。
 この豊かさが小権力の揺籃となり、権力者はなんとしてもここを支配したかったのだろう。

 石段の途中にある庫裏の前に、義仲桜。
 エドヒガンの巨木だ。

浅間山(大きな写真)
秋葉神(大きな写真)

 岩窟古墳への道標に従って行く。
 古墳時代の人々は、亡くなった人を送るのに、塚を築いて葬るとはかぎきらず、適度な洞窟があればそれを利用した。
 このような洞窟古墳が意味するところは、まだはっきりしていない。

 足元はいちおう整備されているので、さほど危険ではないのだが、落ち葉が積もっているので、慎重に行く。
 稜線に出ると、好展望。

 足元の丸子の市街地を隔てて、四阿山・湯の丸烏帽子・浅間連峰が一望できる。
 天気もよい。

丸子市街(大きな写真)
独鈷山(大きな写真)

 秋葉神社と神像を見て、しばしやせ尾根を行く。
 危ないところがありそうな予感がするが、特に問題なく穏やかになる。
 足元にはうっすらと積雪があって、そろそろ滑り止めを持ってこなければいけないと思う。

 その先は、けっこうきつい急登。
 ようやく登りきった展望地で大休止にした。

 西へ向かうと、好展望の尾根の穏やかな稜線漫歩。
 小さなケルンのあるピークに登ると、やや下ったところに展望地があって、美ヶ原が見えた。

 903メートルピークは倒木が散乱して、道形やや不明。
 金鳳山へはまた登りとなる。

美ヶ原(大きな写真)
四阿山(大きな写真)

 直進するよりラクそうな鹿道を使ってピークへ。
 ここのピークは展望なし。

 回れ右で先ほどのピークへ戻り、依田城址への道に入る。
 ここからは展望は今ひとつながら、踏みあとがはっきりしてくる。

 依田城址は展望地。
 風もなく穏やかなのでゆっくりしてもよかったのだが、史跡めぐりにも行きたかったので、下山道へ。

 下山道の林道が秋葉神社の尾根近くを通るのだが、ゆっくり下ろうと思って宗龍寺方面へ。
 遠回りになったが、たぶんこっちのほうが早く下れたと思う。