ブナ原生林散策
- 茶屋池から鍋倉山 -

【年月日】

2007年10月16日
【同行者】 Uさん
【タイム】

茶屋池(9:20)−黒倉山(10:20)−鍋倉山(10:50)
−県道(14:35)−茶屋池(15:07)

【地形図】 野沢温泉 ルート地図

茶屋池近くのブナ林
茶屋池近くのブナ林

 秩父からずっと雨が降っていたのだが、長野市内に入るころにはあがってくれた。
 関田峠への県道に入ると、鍋倉山上部はガスに覆われていた。

 茶屋池前に自動車を止め、ブナ林の写真を撮る。
 黄葉が始まったばかりだが、大木が林立していてじつにいい感じだ。

至るところブナ大木
森太郎(大きな写真)

 茶屋池の畔を回って県境に出る。
 チシオタケ、ドクツルタケ、シロナメツムタケなどが点々と出ている。
 チシオタケはこの山中にたくさん出ていた。

 ナナカマドの実が赤く色づいていて、美しい。
 ブナがほとんどだが、ミズナラ、リョウブ、ナナカマドも多い。

 黒倉山からいったん下って、道標に従ってT字路を右折し、沢状のところを登っていくと鍋倉山のピーク。
 天気が悪く、展望もないので、さっさと辞去してT字路へ戻り、巨木の谷と書いてある方へと進む。
 このあたりから、地中の腐木からナラタケがたくさん出ていた。

 昨年の地震によるものか、新しい倒木がとても多い。
 ヌメリツバタケモドキが至るところに出ているが、どうも食指の動かないきのこだ。

 ブナハリタケ、オツネンタケモドキ、ニカワチャワンタケ、アカチシオタケ、ツキヨタケ、ブナシメジ、ホコリタケなどを見ながら歩いていくと、とある細い倒木に、宝石のようなナメコが出ていた。

森姫
ヤマウルシ紅葉

 迫力あるブナ原生林を行くと、道は下り案配となり、巨木森太郎の前を通る。
 幹まわり534センチ、幹には無数のコブをつけた迫力あるブナだ。
 木の前は人が入れないように柵をしてあり、樹勢が弱ったので保護している旨の小看板が立てられていた。

 さらに下ると、ところどころにブナの倒木。
 いずれも新しいもので、近年になって倒れたもののようだ。
 ヌメリツバタケモドキが出ているのが多かったが、ブナハリタケなどはまだ数年先になってから出るのだろう。

 ずいぶん下って森姫との分岐。
 森姫は、コブのない美形の巨ブナだったが、こちらにもきのこが出始まっていた。

 ミイノモミウラモドキをじっくり撮っているそばに、ナガエノスギタケの群生。
 いずれも、きのこ写真のコレクションにない種類だったので、とてもうれしい。

 県道に出てから茶屋池まで約30分ほどの歩きだった。
 帰りは、関田峠から新井方面に下ったが、こちらも雨。
 鍋倉山だけが曇りで、幸運な山行だった。