初夏の御座山

 【年月日】  1992年6月2日
 【パーティ】  友人3人と合計4人
 【タイム】  タイムとらず
 【地形図】 信濃中島

 加和志登山口のカラマツ林には小さなウドがたくさん出ているが、食べでがありそうなのは一本もなかった。
 尾根の上にはトウゴクミツバツツジがさかんに咲いていた。
 ツツジの多いヤブを抜けると、シラカバのまじったきれいな雑木林。
 このあたりには下草も生えていないのでキノコが出ていそうな錯覚にとらわれてしまう。

 登山道は尾根の少し下を緩やかに登っていく。
 ギボウシやトリアシショウマの芽がそこここに見える。
 うどんの実がなかったので、いくつか摘みながら行った。
 ツバメオモトの花も見られだした。

 約1時間登り、尾根が急になる手前の鞍部で小休止。
 ここから傾斜がきびしくなるのでみんな黙々と登る。

 静かな山にツツドリやコマドリの声がこだまする。
 両神山が見える尾根の上に飛び出したところで、アズマシャクナゲ。
 1年ぶりのアズマシャクナゲだが花の数は昨年の十文字峠のとはくらべようもない。

 開花しているのもけっこうあったが、つぼみも多く、あと1週間遅ければもっとみごとだったかもしれない。
 いったん下降して樹林帯のなかの最後の急登。
 付近の倒木にコケがびっしりついており、奥秩父的雰囲気の味わい深いところだ。

 頂上は快晴無風、北アルプス、八ケ岳、南アルプス、奥秩父の大展望が待っていた。
 八ケ岳はとてもあざやかな残雪模様、北アルプスはまだずいぶん白い。
 奥穂、涸沢、北穂、キレット、槍あたりははっきり判別できるがそれより北はほとんど白い帯に見える。

 南は北岳、間ノ岳あたりは白いが、その他はもう雪がずいぶん消えていた。
 農鳥岳の左に見える冠雪した大きな山は荒川岳か。
 ビールを飲み、山菜うどんを食べる。

 むだ話をしているうちに時間がどんどん過ぎていった。