陽春の熊野古道
- 小雲取越え -
【年月日】 |
2008年4月3日 |
【同行者】 |
単独 |
【タイム】 |
小和瀬(9:24)−桜茶屋跡(10:41)−赤木分岐(10:51)−桜峠
(10:56)−石道茶屋跡(11:28)−谷口分岐(11:31)−サイノ河原(11:43)
−如法山分岐(11:59)−如法山(12:30)−如法山分岐(12:44)
−百間グラ(13:00)−万才峠分岐(13:23)−松畑茶屋(13:28)−請川(14:20)
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【地形図】 |
本宮
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照葉樹と赤木川
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エンゴサクの仲間
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秩父の桜はまだ咲きそうにないが、熊野に来てみると、ソメイヨシノはすでに満開を過ぎていて、道路に散り始めているところだった。
驚いたことに、熊野川町では田んぼに水が張られており、なかには田植えの終わった田んぼもあるのだった。
小和瀬あたりの赤木川は渓流というより、アユの釣り場という感じだったが、両岸の樹林が照葉樹なので、南国の渓という印象を受ける。
小和瀬の集落を登っていくと、石垣にムラサキサギゴケ・ヒメハギ・エンゴサクの仲間などが咲いていた。
集落の回りには、キチョウやルリタテハが舞っていたが、スギ林に入ると蝶は見えなくなった。
地蔵の座像
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ヤマザクラ
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ヤマザクラは咲き始め、モチツツジもようやくほころび始めたところだった。
足もとには、ベニヤマタケが時おり顔をのぞかせていた。
ここのシダは、枝の途中から新葉を出すものだが、今までに見たことがなかった。
コース中に驚くほどの巨木はなかったが、茂吉の歌碑近くにあったスギの大木が目を引いた。
モチツツジ
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スギの大木
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石造物もさほど多くないが、「三界萬霊塔」と彫られた石塔やサイノ河原にあった地蔵の形をした石仏などを見ると、場所が熊野道だけに精霊や亡者の存在にリアリティを感じる。
コースはおおむねスギの植林地なのだが、本来の植生は照葉樹林である。
ここに来るときには、シイ・カシ類についての予習をしてくるべきなのだが、それを怠ったばかりにあまり勉強にならなかった。
それでも、ウバメガシの大木などは、たいへん立派だった。
三界萬霊塔様
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サイノ河原の石仏
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サイノ河原を過ぎると車道が近くなり、前方に如法山が望まれる。
藤原定家がその険しさを嘆いた紫金峰とはこの山だということを読んだが、全山がスギの植林におおわれた、平凡なピークだった。
ちなみに二万五千図をみると、如法山を望む、標高450メートルの不明瞭なピーク付近を小雲取山と表示している。
車道を渡った先に、如法山に登るとおぼしき薄い踏みあとがあったので、寄り道。
足もとのスミレを慰みに、標高差200メートルほどの急登を頑張ると如法山に着くが、やはりスギに囲まれた地味なピークだった。
ウバメガシの大木
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百間グラの延明地蔵
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古道に戻って、水場を過ぎると百間グラで、展望がよい。
延明地蔵が立っていて、熊野の山並みが一望できる。
その先はこの地名のもとになったとおぼしき細長い岩壁の廊下。
あとは淡々としたスギ林の下りなので、もうすぐ下山できるような気になるが、ゆっくり下っていくので、意外に時間がかかった。
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