雪の北山を峰から峰へ
−天ヶ岳から金毘羅山−

【年月日】

1995年1月2日
【同行者】 2人
【タイム】

百井分レ(11:07)−百井峠(11:40)−天ヶ岳(12:27)−
翠黛山(2:24)−金毘羅山(2:47)−戸寺(4:04)

【地形図】 大原

天ヶ岳下から比良を望む

 広河原行きのバスを待つために、出町柳の喫茶店でしばらく時間つぶし。
 車で登山口にいくときには、こんなにゆっくりしないのだが、たまにはこういうのもいいものだ。

 鞍馬の奥に向かうバス道の両側は、北山杉。
 昨日降った雪が杉にかぶさって、クリスマスツリーのようだ。

 京阪電車の窓から見える山が白くなっていたので、北山も雪だろうと思っていたが、こんなに積雪があろうとは。

 百井別れのバス停で降り、雪の上で身仕度。
 ここから百井峠に登っていくかなり急な道は、轍で踏み固められている。

 雪がなくても車で登るのはたいへんだと言いながら歩いていくと、チェーンも巻かない自動車が下ってきた。

 空は曇っていたが、一面の銀世界のため、あたりは明るく感じられる。
 大きく左にカーブして東側に出ると、新しい植林地になり、見晴らしがきく。
 白黒の風景が広がって、まるで版画のよう。
 黒っぽい杉の木にやわらかな雪をのせた山がいくつも重なり、連なっていた。

 峠から百井に向かって少し下ったところに小さな道標があったので、そこから山道に入った。

 積雪は部分的にひざほどまで。

 百井峠への分岐を過ぎると右に天ヶ岳への分岐。
 ここからが天ヶ岳への登りだ。
 しばらく登った小ピークに、天ヶ岳への道を示す小さな道標。

 山頂の展望はまったくなし。
 雪の上以外に腰をおろす場所もない。

 鞍馬に向かう道もあるが、ヤブがひどいので、さきほどの天ヶ岳分岐まで戻って大原方面へ。
 ここは意外に人通りの多い道だった。
 どこから登ってきたのか聞くと、みんな「寂光院さんの裏から」といっていた。

 雪はしだいに薄くなって、ツバキやアセビ、サカキなどがめだってきた。

 大原に近くなると杉林。
 きれいな杉林だ。

 寂光院方面と金毘羅山との分岐に着いたのは2時。  せっかくだから、金毘羅山まで足をのばすことにした。

 翠黛山への急登は、北面を登るのでまた雪深い。
 翠黛山の頂上はつまらないところ。
 人の踏みあとがふたたびあらわれ、岩の露出した急な所を登りきると、肩のようなところ。
 その少し上が金毘羅神社のあるピーク。

 神社から尾根の上をさらに行くと見晴らしのよい岩の上。
 ここも山頂ではないが、大原の町の向こう側に比叡山がよく見える。
 ハングル文字を書いたコンクリート柱が建っているが、何の説明もないので意味はわからない。

 金毘羅山の山頂は植林のなかで、展望は皆無。
 祠に手を合わせてすぐに下山。

 肩から江文峠へどんどん下る。
 この道は金毘羅神社への参道になっているのか、石段が作られているが、それがひざにこたえる。

 金毘羅神社の社務所のような建てものを過ぎた先で江文峠への道を分け、左の道を直進。

 車道に出てからバス停までは多少あったが、あまり待たずにバスに乗れた。