猛暑が続くが、草津白根山一帯は、真夏でもいつも涼しい。
台風が来るという日の前に、一日あいたので、渋峠から白根火山レストハウスまで歩いてみた。
白根火山はいつもたいへん混んでいる。
この日は、9時前に駐車場に入ったのだが、マイカーが次々と駐車スペースを埋めていった。
しばらく休んで、蓮池行きのバスに乗る。
天候は快晴で、北アルプスや飯縄山が車窓からよく見えていた。
乗客のほとんどが渋峠で降りた。
渋峠のホテル界隈にいる観光客のほとんどは、横手山に登るリフトに乗っていく。
こちらは、ホテルわきから登山道に入った。
今日の山行きは、最初は下って、最後は登るコースだ。
石の多いところを下っていくと、モミジカラマツが多いが、その他の花はさほどでもない。
アメリカウラベニイロガワリ
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シナノオトギリ
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おおむねネマガリタケの下生えに、オオシラビソやカラマツの樹林帯だ。
道ばたに、アメリカウラベニイロガワリのいい個体が出ていた。
オオシラビソの菌根菌だろう。
きのこの季節もそろそろだ。
ダマシの平を過ぎて傾斜が少し出てくると、芳ヶ平を望むところに来る。
赤い屋根の芳ヶ平ヒュッテが見えていた。
下りついたところは芳ヶ平湿原の一角で、赤茶色の水流のそばで、シナノオトギリ・アヤメ・ワタスゲなどが咲いていた。
ツルコケモモ
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アヤメは終わりかけ
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周回路の分岐から湿原に入ると、ワタスゲがちょうど見ごろだった。
また、ツルコケモモの小群落があちこちで大開花していて、みごとだった。
ここには、サギスゲ・ミズトンボなどもちらほら咲いていた。
池塘の近くのベンチでしばし休憩していたら、空模様が怪しくなってきた。
雨予報が出ていたわけではないが、蒸し暑く、いかにも雷雨を呼びそうな空気の様子だった。
雨雲はどんどん成長していたので、降りだしまであと1時間を切っていると思われたが、白根山はまだ、見えていた。
サギスゲ
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ワタスゲ
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芳ヶ平ヒュッテの手前の池塘にさしかかると、カルガモの親子が泳いでいた。
親ガモが1羽、子ガモが5羽だったが、小ガモの大きさからして、どこからか飛来したとは思えず、この池塘で生まれて育ったものと思われた。
抱卵中はまだ、残雪があったのではないかと思われるが、それにしても標高1800メートルの湿原でカルガモが繁殖するとは、ちょっと驚きだ。
芳ヶ平ヒュッテでお茶でも飲んで、ゆっくりできればよかったのだが、雨が今にも降り出しそうだったので、休まずレストハウスへの登りにかかる。
ハクサンシャクナゲが、ちょうど見ごろだった。
池塘とカルガモ
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ハクサンシャクナゲ
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いくらか急いだが、登山道周辺はガスにおおわれ、まもなく雨が降り始めた。
最後は降られたものの、さほど濡れることもなく、駐車場に戻ることができてよかった。
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