野反湖半周・三壁山から野反峠

【年月日】

1996年10月28日
【同行者】 単独
【タイム】

野反峠(8:35)−MTB−野反湖ロッヂ (8:55)−宮治郎清水(9:23-9:28)
−三壁山(10:00- 10:14)−高沢山(10:38)−エビ山(11:12)−野反峠

【地形図】 野反湖、岩菅山

 レストハウスの建つ野反峠に着いたのは、8時半。南側は曇っているが、西から北にかけては、よく晴れている。これならなんとかなりそうだ。

 今日は自動車を野反峠にデポし、MTBで野反湖ロッヂへと向かった。
 野反湖の向こうには、万座の山や志賀の横手山がよく見えている。
ダケカンバの立ち枯れにツキヨタケが出ているのも見える。
景色はよいが、予想に反して、この道路は登り勾配が多い。

 白砂山登山口も自動車はゼロ。
 ここからヘアピンカーブのダウンヒルで、ダムサイトを渡り、野反湖ロッヂの前に着く。
 MTBをロックし、あたりを見回すと、空は一面のガスにおおわれていた。

 頭上に雲の重さを感じながら、三壁山に向かってゆっくり登る。

 バンガローの先からはよく整備された登山道。
 一面のササ原だ。
 ダケカンバ、コメツガ、シラビソなどの疎林なので、空気が澄んでさえいれば、えらく快適なはずなのだが、今日は黙々と登るしかない。
 ひと登りで、宮治郎清水という水場。
 細いながらも、しっかりした水流が出ている。
 ここで、本日の炊事用水を補給。
 それからも、同じようなところをゆるやかに登っていく。

 きのこはほとんど見あたらない。
 先週降ったものだろう、ささやかながら積雪がある。
 ひさびさに雪を踏む感触を味わえた。
 ふだんはぬかるんでいるらしきところも、凍りついているので、歩きやすい。

 一時間ほどで三壁山着。
 ここであられが降り出した。
 少し空腹を感じたので、時間は早いが大休止。
 今日のおかずのクリタケは、自家栽培品。

 「コッヘルの中へも霰」

 くだらないパロディが浮かんだ。

 クリタケうどんを食べて、早々に出発。
 ササ原の中の道をゆるやかに登下降していくと、樹林の中のカモシカ平分岐。
 ここは、ニッコウキスゲが咲くときにまた来よう。
 高沢山は、山名表示板がなければ通り過ぎそうな地味なピーク。

 あたりはシラビソなどの森。
 無雪期の針葉樹林帯の、あまいぬかるみのにおいがうるおっている。
 ササ原にあられが降ると、雨降りのときとちがって、パラパラと乾いた音がする。

 ゆるやかに登って、エビ山。
 ここはこのコース随一の展望台で、とても広いピーク。
 シーズンには、大勢のハイカーがお弁当を広げていることだろうが、今日はなにも見えず。

 ここから野反湖ロッヂへの道が分かれる。
 このあたりからあられはみぞれに変わり、降ったりやんだりとなる。

 弁天山に向かう下りの傾斜がゆるくなり、ふたたびロッヂへの分岐を分けると、広いササ原。
 初夏には一帯をいろどっていたはずのノリウツギやニッコウキスゲは枯れ姿だ。
 ダケカンバの若木が群生したところがあって、樹肌が美しい。

 弁天山に向かって、今日最後の登り。
 登山道は弁天山直下を北に巻いており、三角点を通らない。
 この巻き道からはいかにも観光地らしい広い道となる。
 花敷への分岐から野反峠までは、すぐだった。

 下山後は、いつものように尻焼温泉に行った。紅葉はまずまずだったが、天気が悪く、川の中で横になっていても、ちょっと寒かった。

(ニフティサーブ・FYAMAREP・第3会議室・#03005・野反湖西岸の山)