花の破風山
【年月日】 |
2012年4月28日 |
【同行者】 |
全部で25名 |
【タイム】 |
皆野駅(8:15)−熊野神社(8:43)−皆高分岐(9:40)
−男体拝(10:19)−あずまや(10:55-11:00)−破風山(11:03-11:16)
−あずまや(11:20-13:14)−椋宮橋(14:00)−皆野駅(14:42)
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【地形図】 |
鬼石、皆野 ルート地図
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ユリワサビ咲く
| ヤブレガサが出た
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駅からダイレクトにアプローチできて、おおぜいで歩いても危険がなく、展望もそこそこあって、休憩用のあずま屋があって、登山コースも多い破風山は、とても手頃な山だ。
今回は、破風山の登山コースの中では健脚向きの部類に入る、尾根の東端から山にとりつく、山靴の道のサプコースから登った。
四月になっても寒く感じる日が続いていたのだが、移動性高気圧の覆ったこの日は、朝から春らしく晴れあがり、じっとしていても暑いくらいだった。
秩父鉄道の車内には、大きなバッグを抱えた高校生がたくさんいて、春の大会真っ盛りらしい日だった。
集合時間より少し早く着いたので、皆野駅で本を読んでいたら、部員が三々五々集まってきた。
集合時刻には全員の顔が揃ったのは、とてもけっこうなことだった。
この人数なので、これからは点呼の仕方を工夫しなければならないだろう。
皆野橋を渡っていると、前方に前原尾根で新緑が萌えているのが見えた。
一日一日、山の色が変化していく季節だが、この日は一段と黄緑が鮮やかになったように思えた。
A隊と分かれてしばし直進し、熊野神社に行く道に入る。
神社を突っ切ると林道で、皆野高校の運動部のトレーニングコースだ。
ここでツマキチョウを見つけたのだが、あまりしっかり止まってくれず、いい写真が撮れなかったのは残念だった。
登山道入口には「熊出没注意」の札が立っていた。
さすがにここには、熊など滅多に出ないと思う。
しばらくスギ林を行くが、新しくできた林道によって登山道が不鮮明になった箇所があり、しばしルートミスした。
前原山あたりにいると思われるA隊らしき話し声を聞いたのはここでだった。
ここからは尾根道になる。
いつもはヤマツツジが咲いているのだが、この日はヤマツツジには早く、つぼみの状態だった。
トラロープの張られた急登箇所でやや苦戦したが、大きな問題もなく、合流点を過ぎた。
主稜線に出ると、本格的な新緑が目に飛び込む。
気温が上がったために、春が一気に進んだようだ。
足元には、タチツボスミレ・オオサワハコベ・ヒトリシズカ・ユリワサビ・クサイチゴなどが咲く。
植林地以外は基本的に雑木林だが、よく見ると、アカガシも多い。やはり標高が低いからだろう。
コナラはまだ芽吹いたばかりなので、林全体が明るい。
A隊よりやや遅れているように感じたので、男体拝や猿岩でも休まずに行った。
あずま屋近くには、いつもなら、ハルリンドウがそら色の花を咲かせているのだが、今年はひとつもなかった。
さすがに疲れているようすだったので、あずま屋で少し休んで、山頂へ。
A隊にはずいぶん、待ってもらったようだ。
いつか来たときと同じように、キアゲハが舞い、大田田んぼの上空でパラグライダーが旋回していた。
ここでもヤマツツジはほとんど咲いていなかった。
一息入れて、あずま屋へ移動し、恒例のお好み焼き作りを始める。
大人数なので、真ん中のテーブルが手狭なほどだった。
初心者の人たちは作っている様子をのぞくこともできなかっただろうが、それではちょっと意味がない。
ともかく、和やかに炊事が終わった。
下山は、桜ヶ谷コースをとった。
ここも草花が多くて、気持ちのよいところだ。
ヤマザクラがちょうど散ったばかりで、道はあたかもピンクのじゅうたんのようだった。
桜ヶ谷集落に出たあと、ツツジの咲く展望台を通らなかったのだが、花桃の鮮やかな濃ピンクの花咲く道も美しかった。
車道に出てはじめて、パーティ全体が見渡せた。
25人が並んで歩くようすは、なかなか壮観だったが、道路一つ渡るにもずいぶん気を使った。
大淵まで歩いてくると、新緑の前原山を見上げる。
言葉では言いあらわすことのできない色合いに輝く春の山だった。
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