早春の城峰山

【年月日】

2007年4月1日
【同行者】 Uさん
【タイム】

石間学習交流館(9:08)−展望岩(10:14)−漆木コース合流点(10:30)
−白岩分岐(10:45)−神社前車道(12:00)
−城峰山(12:24-12:55)−石間学習交流館(15:07)

【地形図】 鬼石、皆野、万場、長又

スギ林のツリガネニンジンは弱々しい
荒れた巻き道のミヤマキケマン

 石間から城峰山に登るコースが新しく整備されたので、さっそく登ってきた。

 新コースは、漆木集落から林道をしばらく行って尾根にとりつく漆木コースと、石間学習交流館(旧石間小学校)のある中郷集落から鉄塔巡視路を利用して漆木コースに合流する中郷コースで、両コースは、しばし登ったところで合流し、さらに7年前に粟野から尾根通し登ったときのルートに合する。

 今回は駐車スペースのある石間学習交流館から登る中郷コースに行った。

 中郷も典型的な秩父山村で、斜面の上に集落が築かれている。
 山道に入ってからもときおり、人家や畑があらわれる。
 とはいえ、石垣の築かれた上の方の畑はすでに、耕作されていないようだった。

アズマイチゲ
カタクリが咲き始めてた(大きな写真)

 最後の畑を過ぎるとスギの植林地を行く。
 このあたりのスギ林も、かつては桑畑だった感じだが、スギが植えられてからもう、40年近くはたっていると思われ、昼なお暗い陰気な森になっていた。
 畑の脇の道にはツリガネニンジンやノビルなども出ていたのだが、スギ林、ついでヒノキ林に入っていくとシダも生えない死の森が続く。

 小1時間ほど登って、漆木コース合流点の少し手前に、展望のよい露岩があって、いい休憩ポイントになる。
 ここからは、両神山や奥秩父の山、武甲山までが見えていた。

 ずいぶんしっかりした枝道が至るところにあるのだが、道標がとてもていねいにつけられているので、迷う心配は全くない。
 漆木合流点の少し先に、阿熊最奥の白岩集落への分岐があった。

山頂にいたホオジロ
冬を越して羽根が破れたヒオドシチョウ

 立沢の奥では広大な面積の造林が行われている。
 ヒノキの植栽はほぼ終わったようだが、植えてからまだ、1.2年しかたっていないので、皆伐された状況とあまり変わらない。
 春はいいが、下草が繁るが日射を遮れない夏場にこのコースを歩くのは、ちょっと無理だろう。

 新植林地には巻き道ルートがあったので、今回は枝の散乱する巻き道を行った。
 タラノメは多少動き始めていたが、まだ手を出せるる状態ではなかった。

 巻き道が終わると、城峰山はずいぶん近い。
 急なところをぐんぐん登ると、城峰神社前の車道に出た。

 車道を渡ると標高差100メートルほどだが、えらく急な登り。
 そこを登りきると、電波塔の建つ山頂に着いた。
 かなりハイペースで登ってきたのに、3時間もかかる、いい登りだった。

堂々たるお狗さまと城峰神社

 空はずいぶん曇ってきており、眼下の沢戸集落のかなたに、両神山や甲武信岳がかろうじて見えていた。
 山頂にはホオジロが遊んでおり、羽根がぼろぼろになったヒオドシチョウが元気に追っかけっこをしていた。

 コーヒーとあんみつと弁当で元気を取り戻し、城峰神社へ下る。
 神社の庭ではフクジュソウがまだ見ごろだった。
 また斜面にはカタクリとアズマイチゲの群落もあって、美しい花を開かせていた。

山頂から両神山・甲武信岳と沢戸集落を望む
神社の庭のフクジュソウ

 下山は20数年ぶりに表参道コース。
 ここもずいぶん様変わりしていて、軽トラックが通れそうなほど広い道に電柱まで立っていた。
 かつて一つの名所だった「将門の隠れ岩」には何の説明看板もなかった。

 相変わらず植林の道だったが、下りは早い。
 男衾登山口に着いたあとは、のんびり学習交流館まで車道を下った。