ジジババの道
- 宝登山のロウバイ -

【年月日】

2006年1月28日
【同行者】 Uさん
【タイム】

野上駅(10:16)−尾根の上(11:50)−天狗山(11:24)
野上峠(11:50)−宝登山(12:30-13:00)−長瀞駅(14:00)

【地形図】 鬼石 ルート地図

枯れたオケラ
ロウバイ

 野上駅を下りて国道に出ると「長瀞アルプス」の道標。
 やれやれ。
 なんで、「アルプス」なんだろう。

 「北・中央・南アルプス」のみならず、「東アルプス」とか「湖南アルプス」という呼称が出て来つつあるのだが、アルプスはヨーロッパ・アルプス山脈の固有名詞でしかありえない。
 森林限界上の日本アルプスだって日本独特の景観なので、飛騨山脈とか赤石山脈などと呼んだ方がいいのではなかろうか。

 新潟県には櫛形山脈という小さな山塊がある。
 この呼び方には、矜持を感じる。
 荒川左岸の尾根の連なりも、それに倣って長瀞山脈と呼んだ方が風格があるが、それなら尾根を切り裂く林道網をなんとかしないと格好悪い。

 万福寺のわきから山道に入る。
 野上でえらくおおぜいの中高年というか、ほぼ高齢者ばかりがどっと下車したのでたまげたのだが、このほとんどはおれたち同様、「長瀞アルプス」に来たらしい。

 登山道は道標完備で歩きやすい。
 荒川をはさんで東側には、仕事でときどき通っている山が見える。

 おおむね雑木林だが、樹種はやや多様。
 伐採と萌芽更新を繰り返しているようだ。

 しばし歩くと天狗山との分岐。
 山名にひかれて行ってみた天狗山は、特に見るべきものもなし。
 天狗山は主稜線からはずれているので、戻って南西への尾根をたどる。
 歩いているジジババも多いが、あちこちにシュンランの花芽がふくらんでいた。

 氷池分岐を過ぎると野上峠。ここにも氷池への道標がある。
 少し登って小鳥峠。ここも氷池分岐。
 尾根道はここまでで、その先は陽の射さない林道歩き。

 耐え難いほど大きな声で談笑する中高年パーティが道路いっぱいに広がって歩いており、追い抜くこともできなかった。
 道の広いところで彼らのわきを走り抜け、「毒きのこに注意」の看板のあるところから宝登山への階段道に入る。

宝登山から望む両神山
花の中心が紅色のロウバイ

 観光客の騒ぐ声が聞こえて来、すぐに宝登山。
 ロウバイはまだ2分咲き程度だが、甘い香りが漂っている。
 南から西への展望はなかなかよく、両神山、甲武信岳、和名倉山、武甲山を始め、周囲の名山を一通り望むことができる。

 至るところに観光客が座っているが、武甲山を望む一角に腰を下ろして小休止。
 いつものようにコーヒーを湧かして飲んだのだが、歩き出したあとで火気使用禁止という立て札を見た。

 ロープウェーを使わない下山道がどこにあるのかよくわからなかったが、ほどなく林道をからみながら下る道が見つかった。
 自動車をとめておいた長瀞駅まではすぐだった。