風早峠・奈良尾峠越え

【年月日】

1997年12月28日
【同行者】 単独
【タイム】

小松入口(11:20)−風早峠(1:00)−浜の谷(1:40)
−奈良尾峠(3:00)−小松入口(3:30)

【地形図】 鬼石

 小松入口は、荒廃した別荘地と伐採でぐちゃぐちゃになっていた。
 そこを抜けると、落ちついた昔の道。
 植林の中、沢沿いを風早峠へ向かう。

 重木集落への分岐には、道標もない。
 妹ヶ谷不動にお詣りに行く前日、新井チヨと小柏ダイが重木へ刀を借用に行ったのは、この道だ。

 風早への峠道は三度目だが、年々荒廃が進んでいて、峠のずっと手前で道をロスト。
 奈良尾峠よりの稜線に出て右に下ると、アカマツの大木の多い地形図上の風早峠で、上武林道が交差する。
 現地には、もっと南に、「風早峠」の小さな道標が立っている。

 正面に雨降山、東西御荷鉾を見ながら林道を渡り、尾根を少し行くと、鳥羽集落への道標。
 地形図にある道とはちがうようだが、途中に天明6年の銘のある地蔵様が立っているので、古い道。
 チヨたちが通ったのも、この道だろう。

 今日は出遅れたので、浜の谷集落からすぐに奈良尾峠へ登り返す。

 しばらく林道を行き、小沢が出合うところから沢沿いへ。
 地形図にあるこちらの峠道は、ほぼ完全に廃道。

 堰堤を三つ越えたところに屋敷跡らしき石垣を見たが、急傾斜のヤブこぎが最後まで続いた。
 上武林道直下は、タラノメの群生帯だが、この季節にはお呼びでない。

 石祠のある奈良尾峠は健在だが、地形図上の位置はまちがいで、もう少し西側。

 ここから秩父側への下りは、数年前にはなかった林道によって寸断。
 ハイカーは林道を歩けという、ありがたい立て札まで立っていた。

 立て札を無視して峠道を進んだが、むかしの道は草に埋もれており、通行不能になるのも、ここ数年のうちだろう。

 何となくわびしい思いを抱いて、出発点へと戻った。