焼岳で蝶撮り

【年月日】

2007年8月8日
【同行者】 単独
【タイム】

新中ノ湯登山口(6:50)−下堀出合(8:07)−焼岳(9:07)
新中ノ湯登山口−(11:32)

【地形図】 焼岳 ルート地図

 旧登山口から登れば周回コースがとれるので具合がよいのだが、駐車スペースがない。
 早く帰宅した方がよい事情もあったので、この日は新登山口からのピストンと決めた。

登りだしはブナ林
タマガワホトトギス

 登りだしはブナ林。
 ソバナ、ジャコウソウ、キツリフネ、タマガワホトトギス、センジュガンピなどが咲いているが、花は多くない。

 ブナ林はすぐに終わって、オオシラビソとコメツガの森。
 そこそこ急だが、たいしたことはなく、高度をどんどん稼いでいく。
 ウグイスのさえずりが聞こえるくらいで、静かな森だ。

 ネマガリタケが多いので、きのこはほとんどなし。
 オオチャワンタケとコガネニカワタケ、クサハツを見た程度。

大プナの風格
タケシマランの実

 タケシマランのいい状態の実を見ることはできたが、花はほとんどなし。
 やや平坦なところはぬかるみになったいるが、晴れているので問題なし。

 旧道と出合うとダケカンバの疎林からガレ場のふちに出て、周囲が明るくなる。
 針葉樹林帯にも飛んでいたクロヒカゲとヒメキマダラヒカゲが、至るところで群舞していた。

ヨツバヒヨドリ
南峰と乗鞍岳

 足元にオトギリソウが多くなってくると、森林限界を出て、展望が開ける。
 とはいえ、ダケカンバやナナカマドの若木が点々と生えた斜面だ。

 前方には、焼岳南峰と北峰の双耳峰がそびえる。
 遠くから見る焼岳とはずいぶん感じが違っている。

 見上げるような急登だが、実際にはさほどでもない。
 オトギリソウ、クモマニガナ、シロバナクモマニガナ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマアキノキリンソウなどが咲いている。
 黄色系の小花が多い。
 リンドウはこれからのようだ。

 登っていくと、ホソバノキソチドリ、アカモノ、ヤマハハコ、ネバノノギランなどもちらほら咲いていた。
 ここで、ミヤマモンキチョウとコヒオドシを見た。
 コヒオドシは去年、木曽の渓で見て以来だ。

盛大に噴煙があがっている
ミヤマモンキチョウ(大きな写真)

 鞍部まで登ると、眼下に火口湖。
 たくさん出ている噴気口は北峰に集中している。

 北峰へ急登する道脇の噴気口からはシューッという音と共に、噴気が盛大に吹き出していた。

 さえぎるもののない山頂だが、下界は雲海、穂高・槍の上部はガスっていた。
 それでも、南峰のわきに顔を出した乗鞍岳が望めた。

コヒオドシ(大きな写真)
ヒメキマダラヒカゲ(大きな写真)

 登山者がにぎやかだったので、休まずに下山にかかる。
 花も少ないことなので、蝶を撮影しながらのんびりと。

クロヒカゲ(大きな写真)
オオゴマシジミ(大きな写真)

 クロヒカゲとヒメキマダラヒカゲはたくさんいるのだが、警戒心が強くて、うまく写すのはなかなかむずかしかった。
 ブナ林まで下ると、まだ花の咲かないカメバヒキオコシの群落で、オオゴマシジミが優雅に舞いながら産卵していた。