快晴の南大菩薩

【年月日】

2018年3月25〜26日
【同行者】 全部で4名
【タイム】

3/25 大和天目山温泉(10:13)−小休止(11:07-11:17)−登山道入口(12:07-12:27)
   −湯ノ沢峠避難小屋(13:23)
3/26 湯ノ沢峠避難小屋(4:43)−大蔵高丸(5:31-5:51)
   −破魔射場丸(6:24)−天下石手前(6:49-6:58)−大谷ヶ丸(8:00-8:10)
   −滝子山(9:49-10:10)−桧平(10:54-11:04)−水場(11:39-11:52)
   −初狩駅(13:00)

【地形図】 大菩薩峠、笹子、大月 ルート地図

 3月19日から22日にかけてトータル約70ミリと、まとまった雨が降った。
 この時期の雨は山岳部では雪になるので、大菩薩連嶺もかなりの積雪になったことが予想された。
 23日と24日は晴れたので、融雪はある程度進んだだろうが、登山口から雪道になることは覚悟しなければならないと思っていた。

 やまと天目山温泉からの長い林道歩きの途中にも雪が消え残っていたが、気温があがり、雪解けも急速に進んでいることがうかがえた。
 林道から登山道に入る手前でストックを出し、登山道に入るところで軽アイゼンを履いた。
 雪は緩かったが、アイゼンは有効だった。

 他のパーティが前日にに入山し、まったく同じルートを歩くという情報を得ていたのだが、その情報通り、数名が歩いたトレースが残っており、こちらとしては大いに助かった。

 雪の沢筋を淡々と歩いて、約1時間で水場。
 水場が雪に埋もれていないか気がかりだったのだが、大丈夫だった。

 避難小屋には誰もいなかったので、今回はここでお世話になることにした。
 早い時間に到着できたので、食事の支度を考えても時間に余裕があったので、プリンを作ったりした。

大蔵高丸からの日の出(大きな写真)
同じく富士山(大きな写真)

 翌朝は早めに起きて、ヘッドランプ行動で大蔵高丸をめざした。
 それほど寒さは感じなかったが、ある程度は冷え込んだおかげで、雪面はクラストして無雪期よリずっと歩きやすかった。
 湯ノ沢峠からハマイバにかけての草原には防獣柵が張り巡らされて、柵の扉を何度も出入りした。
 やや遅きに失した感じがしないでもないが、これでかつてのお花畑がいくらかでも復活してくれればありがたい。

 大蔵高丸に着いたのは日の出の数分前だった。
 快晴微風。
 このビューポイントでこんなに晴れたのは久しぶりだ。

 南アルプスはほぼ全山。
 奥多摩・丹沢・道志・御坂が望まれる、ゴージャスな展望だった。

 ピンクの富士山が白っぽくなるのは早い。
 あっという間に明るくなって、南への縦走に出発する。

 夏の草原は概ね雪原になっていて、富士山や南アルプスを見ながら稜線を行く。
 荷はまだ重いが、気分はよい。

間ノ岳・北岳(大きな写真)
赤石岳・悪沢岳(大きな写真)

 ハマイバ丸から天下石にかけて小さなピークを次々に越えていく。
 ここは意外に体力を使う。
 けっこう歩いたので、天下石手前の展望のよい小ピークで少し休み、大谷ヶ丸へ急登する。
 大谷ヶ丸の急登は標高差たかだか約70メートルほどだが、なかなか堪えた。
 大谷ヶ丸はここ数年で樹林が成長し、展望がなくなったが、落ち着いた、いい山頂になった。

 大谷ヶ丸から滝子山までの区間は、緩傾斜だが長い。
 1567峰からの下りでうっかりルートミス。
 自分としては、厳しく反省しなければならない。

 滝子山の登りは緩いが長い。
 先行パーティが、積雪のため鎮西ヶ池の前を通る正規ルートでなく、独自ルートを登ったらしく、こちらもそのトレースを追った。

枯れたお花畑(大きな写真)
滝子山から杓子山(大きな写真)

 滝子山に着いてもまだ快晴で、相変わらず大展望が得られた。
 奥秩父連山や鷹ノ巣山・大岳山など奥多摩の山に加えて、八ヶ岳の左には、穂高連峰もいくらか見えていた。
 いくらか探したが、マンサクは枯れてしまったらしく、ひとつも咲いていなかった。

 足元には中央自動車道や中央本線が見えるのだが、はるか下界で、先はまだ長い。
 東に下っていくと、尾根が南へ屈曲するところで早くも雪が消えたので、アイゼンを脱ぐ。
 その後は雪よりも、ぬかるみと濡れた落ち葉でスリップしやすく、下りに気が抜けなかった。

 桧平まで下れば雪はもうほとんどなく、しばらくのところ、傾斜も緩くなってペースも上がった。
 下降点を左に折れれば、ヒノキ林のジグザグ下り。
 大エノキを見ればベンチのある水場は近い。

 給水装置が壊れているらしく、水場の水は出てなかった。
 初狩駅まで距離はあるが、緩い下りが続くので相変わらずいいペースで、水場から約1時間で初狩駅に着いた。