雨の日の巨木めぐり
− 松姫峠から山沢谷 −

【年月日】

2008年5月31日
【同行者】 kurooさん関根さん
【タイム】

松姫峠(10:12)−巨トチ分岐(12:20-12:40)−巨トチ(13:00)
−牛の寝分岐(13:43)−瀬音山小屋(14:51)

【地形図】 丹波、七保 ルート地図

 瀬音の森の仲間を誘って、またまた小菅の巨木の森に出かけた。

ミズナラ
ブナ

 どうも梅雨に入ったらしく、前日から降り始めた雨は朝になってもやむようすはなかった。
 奥多摩湖のあたりで多少小降りになったかにも見えたが、小菅の湯に着いたときにはやはりしとしと雨の状態だった。

 思いのほか早く着いたので待っていると、kurooさんがやってきた。
 さすがに雨なので、ハイカーもいないかと思ったが、松姫峠行きのバスには、数人の人々がしっかりと乗っているのだった。

 峠から傘をさして出発。

ヌメリツバタケ(大きな写真)
ミズナラ

 最初は雑木林。  次いでカラマツ林だ。
 整備されたハイキングコースなので、傘さしでも十分歩けるのがありがたい。

 林床ではユキザサ・ラショウモンカズラ・フタリシズカが咲き、ギンリョウソウが顔をのぞかせていた。
 鶴寝山へは今回も登らず、巻き道を行く。

 山の神を見て過ぎ、スギの植林地を過ぎるといきなり林相が変わって、原生林。
 ここからは、樹を眺めたり、撮影しながら行くので、一気にペースダウン。

 ブナ・ツガの大木が道の両側に出てくる。
 その先もしばらくはブナとミズナラの道だが、ブナが多い。
 倒木にオオワライタケやヌメリツバタケが出ていた。

 鶴寝山直登コースからの道と合すると、ミズナラが多くなる。
 かなりな大木が道の両側にそびえていた。

ブナ
クリ大木林

 その先は、クリの大木林。
 前回来たときには、ミズナラかと思って見て過ぎたのだが、こういうところは知識のある人と来た方がよい。
 巨トチ分岐の前後にかけて、一帯はクリの大木が至るところに生えているのだった。

 巨トチ分岐のミズナラの下で小休止。

分岐のミズナラ
巨トチ(大きな写真)

 雨がやむことはなかったが、霧雨状態だったので、傘もほとんどいらなかった。

 分岐から下っていくと沢状の地形となり、シデの仲間やシオジ、キハダなどがあらわれる。
 それらも大きい樹なのだが、前方に巨トチが見えたときには、絶句した。

 直径2メートルは超えていて、樹の中はウロになっている。
 木肌には無数のコブがあり、相当な老木であろうと推察される。
 だが、幹も大枝も折れておらず、しっかりと立っていて、じつに迫力がある。

 3人でこもごも、樹に触れたり撮影したりしたが、そのすぐ下にも同様の巨トチがあった。
 こちらは主幹が折れてなくなっていたが、残った主枝とて、大木の名に値する太いものだった。

 しばらく下ったところで、正体不明の大木。
 あまりに高すぎて、葉っぱの形や花のようすがよく見えない。
 kurooさんはアズキナシではないかといわれたが、オオウラジロノキかもしれない。

 沢に下りると、植林地となり、大木の森は終わった。

巨トチを下から(大きな写真)
瀬音の森の山小屋

 山沢川は中程から下流のほぼすべてがワサビ田になっている。
 丹念に石垣を摘んだみごとなものだが、出水によって壊れたところは無惨だった。
 あれを修復するのは困難にちがいない。

 畑の見えるところまで下りてくると、瀬音の森の山小屋はすぐ近くだという。
 kurooさんたちが自力で建設した山小屋に初めておじゃました。
 どう見てもプロが作ったとしか思えない立派な山小屋で、改めて驚いてしまった。