冬来たる里山
- 鶴ヶ鳥屋山から本社ヶ丸 -

【年月日】

2006年12月3日
【同行者】 単独
【タイム】

初狩駅(8:52)−登山口(9:22)−恩629(10:25)−鶴ヶ鳥屋山
(11:15)−笹子分岐(11:58-12:20)−本社ヶ丸(13:35-13:50)
清八峠(14:08)−変電所前(15:00)

【地形図】 大月、笹子、河口湖東部 ルート地図

凍てついても生きてるオオバコ
鶴ヶ鳥屋山からの富士山(大きな写真)

 変電施設に自動車を止め、自転車で急坂をダウンヒル。
 寒くはあるが、まだ厳冬期ほどではない。

 笹子駅は無人で、切符も売っていない。
 すぐに来た電車に乗って初狩へ。
 本日はここから登山開始。

 宮川に沿って都留市方面に行く道路は、思いのほか自動車の通りが多い。
 30分ほど歩いて鶴ヶ鳥屋山への道標を見つけ、作業道に入る。
 周囲は荒れた植林地と伐採あと。

 鶴ヶ鳥屋やまへのとりつきは、道標がなければわからないようなヤブの中。
 丸田沢を渡って登山道になる。

 まずまず急な登りだが、登山道の周囲は雑木林なので、明るくて気持ちがよい。
 カエデ類はもう、ほとんど落葉してしまっていた。

霜柱
エンコウカエデ黄葉

 恩六二九のコン柱の立つ小ピークは唐沢橋を経て初狩駅にに至るコースとの分岐。
 その先すぐに林道を渡って、さらに登る。

 アカマツまじりの雑木林からブナ・ミズナラ・シラカンバなどが目立ってくると、鶴ヶ鳥屋山への最後の急登。
 鶴ヶ鳥屋山は、疎林に囲まれた静かなピークで、富士山方向が狭く開けていた。
 天気はすこぶるよいのだが、富士山の手前に雲がかかり始めていた。

 ブナの多い尾根を少し西に下った展望台からはずいぶん見晴らしがよい。
 三ツ峠は逆光で冴えないが、本社ヶ丸・大沢山・笹子雁ヶ腹摺山が間近く見え、かなたには間ノ岳・農鳥岳・甲斐駒ヶ岳・八ヶ岳などが望まれた。

ブナの大木(大きな写真)
鶴ヶ鳥屋展望台から本社ヶ丸を望む

 急降下して若いモミの植林地。
 さらに登降していくと、笹子駅への分岐。
 お昼になったので、ここで大休止。

 角研山を越えると送電鉄塔。
 ここの道標には、鶴ヶ鳥屋山まで100分、宝の山まで120分、本社ヶ丸まで70分、清八山まで110分とあった。

 高度を上げていくと、御正体山・杓子山をはじめとする道志の山々が背後に広がる。
 カラマツの植林地に入るとひと登りで本社ヶ丸に着いた。

 雲が多くていくつかの山が見えなかったのは残念だったが、甲州のほぼすべてが見渡せるほどの大展望。
 すばらしいピークだった。

ナツツバキ

なかなかの大木
笹子雁ヶ腹摺山を望む

後景は甲武信岳、木賊山、破不山、雁坂嶺

 富士山はもとより、甲斐駒ヶ岳から白根三山、八ヶ岳、金峰山から雁坂峠あたりまでの奥秩父、大菩薩から滝子山・雁ヶ腹摺山までが指呼できる。
 黒岳・釈迦ヶ岳など御坂の山や大沢山・笹子雁が腹摺山など近くの低山もまずまず魅力的だ。
 惜しむらくは、リニア実験線に伴うものか、いたるところに張りめぐらされた送電線が目に障る。

 日の短い季節なので、先を急ぐ。
 清八峠から清八山をピストンしたあとは、カラマツ林の中を変電施設まで駆け下った。