陽春の里山
−セーメーバンから金山峠−

【年月日】

2005年4月10日
【同行者】 Uさん
【タイム】

金山鉱泉(9:12)−MTB−金山民宿村(9:20)−桜沢峠(9:51)−
セーメーバン(10:44-11:25)−大岱山(12:10)−金山峠(12:50)
−金山鉱泉(13:50)

【地形図】 大月、七保 ルート地図

ブナの大木
ミズナラの大木

 雁坂トンネルあたりの外気温は1度と低かったが、甲府盆地まで下ると、初夏のような暖かさとなった。
 道わきの果樹園では、桃、スモモ、桜の花が満開で、桃源郷とはこのことかと思える風情だった。

 大月駅の裏から、ちょっとわかりにくい道を走って金山鉱泉へ。
 雁ヶ腹摺山のときにも使わせてもらった恩賜林の看板のある駐車スペースから自転車を乗り出し、まずは金山民宿村へ。
 ミソサザイのさえずりが響き、ダンコウバイ、フサザクラ、キブシの花が渓沿いに咲いていた。

 林道わきのカーブミラーに自転車をデポし、セーメーバンへという道標に導かれて山道に入る。
 道ばたでは、イヌガラシが若々しい葉っぱを展開させていた。

シュンラン1
シュンラン2

 山道に入ると、キクザキイチゲやエンレイソウ、カタクリ、アマナなどの葉っぱが目に入るが、花はなし。
 しばらくはスギ林なので、ナンテンハギの若芽も小さい。

 雑木林になると、ヤマガラやシジュウカラのさえずりが聞こえ、ミツバツツジが美しい。
 ナガバノスミレサイシンの小さな株も咲いている。

 ひと登りで桜沢峠。
 天気はよいが、あいかわらず暑い。

 昨日、甲府で親子グマが人を襲ったというニュースを見たばかりなのだが、蹄のない大きな足跡があちこちにあって不気味。
 カケスがギャアギャア騒いでいたりすると、何ごとかと思ってしまう。

 足元には、シュンランやカンスゲ、センボンヤリなどがちらほら。
 ダンコウバイやミヤマウグイスカグラはちょうど満開。
 ヤマザクラはひょろひょろした幼木に花がついていた。

ダンコウバイ
アセビ

 クロジのさえずりを聞きながら登りつめると、セーメーバン。
 雑木林に囲まれた、明るい山頂だった。
 休んでいるうちにも、シジュウカラが顔をのぞかせる。

 ここから大岱山までは、明るい雑木の尾根だが草花はほとんどなく、坦々とした登り下り。
 アセビの花だけはびっしりとついていて、なかなかみごとだった。
 大岱山頂は南側が伐開されているが、春霞のために富士山はぼんやりとしか見えなかった。

 大岱山のすぐ西に、枝を横に張り出したブナの大木(上左の写真)。
 樹齢300年という表示があったが、根元を見るとそれ以上かも知れないと思った。

 北側に雁ヶ腹摺山が高く見えるようになると、金山峠は近い。
 金山鉱泉への近道を見送って、ここは尾根を直進。
 この尾根には、ミズナラの大木があった(上右の写真)。

 今日は里の低山歩きだが、いい木に出会えてよかった。

 金山峠からは、前回来た道。
 急降下すると小さな沢で、ハシリドコロが至るところに群生。
 ヨゴレネコノメも控えめに咲いていた。

 ここから金山鉱泉までは、沢沿いの道。
 雪解け水が入っているのか、水量は多めで、いかにも春の沢らしかった。