越後杉の道
- 俎倉山 -

【年月日】

2020年9月6日
【同行者】 単独
【タイム】

加治川登山口(6:11)-俎倉山(8:21)-北峰(8:28-8:36)-
俎倉山(8:44-9:15)-加治川登山口(10:42)

【地形図】 東赤谷 上赤谷 ルート地図 (マウスホイールで拡大・縮小可)

 ゲートのわきから林道に入り、すぐに登山口。
 水路と並行する登山道を行く。
 周囲は杉の植林だった。
 左下に流れる琴沢の沢音は聞こえるが、登山道は沢より高いところについているので、沢の様子は見えない。

 しばらく行って沢を右岸へ渡渉。
 ここにはサカナはいそうにない。

杉1(大きな写真)
杉2(大きな写真)

 右岸の道はところどころ岩場のトラバースだが、ステップが打ち込んであったり、トラロープが設置してあるので、特に問題なし。
 ただ、トラロープの一本が完全に腐っていたので、そいつに全体重をかけたら一発で切れると思われた。
 ツチアケビが何ヶ所かに出ていた。

杉3(大きな写真)
杉4(大きな写真)

 登山道が沢から離れ、小尾根を登るようになると感じのよい自然林になる。  ブナとスギの混成林なのだが、スギは自生したものらしく、かなり自由な樹形の巨木がいくつも生えていた。

 俎倉山直下で小沢を渡ると、再び左岸へ。
 相変わらずブナ・スギ林で、このあたりには若ブナが多い。

 しばらく行った岩上に、遭難慰霊碑。
 新発田商工高校の生徒だった田中勝栄・斉藤京子の二人が、昭和38年4月28日になくなったらしい。

ツチアケビ(大きな写真)
ブナ(大きな写真)

 残雪期とはいえ、雪はたっぷりだったはずで、女子高校生が登山するには難度が高い状態だっただろう。
 登山口までマイカーで乗りつけることもできないはずだから、二人は地元の仲良しだったのか。
 ゼンマイ採りのような気もするが、登山道沿いにゼンマイ群落は見当たらなかった。
 ともかく、家族や友人たちは二人のことを忘れるに忍びなかっただろう。

慰霊碑
オニヤンマ休む(大きな写真)

 その先から標高差250メートルの急登が始まる。
 ようやく尾根道となり、周囲が明るくなってき、展望も開ける。

五頭連峰(大きな写真)
日本海(大きな写真)

 俎倉山の山頂は灌木に囲まれた好もしい空間だったが、展望は今ひとつだったので、休まず北峰まで行く。
 天狗の庭と書かれた道標が落ちている北峰の展望は、快晴でもあり、素晴らしかった。

 北側は焼峰山。二王子岳はその山体に隠れて見えない。
 北東側は加治川の谷で、ダムの奥に飯豊が覗く。見えているのは北股岳だと思われる。
 東の大きな山は蒜場山。

北股岳あたり(大きな写真)
白山・粟ヶ岳遠望(大きな写真)

 南東側は会越国境だが、名前のわからない難儀そうな山々が重なり、南側に白山・粟ヶ岳が遠望される。
 御神楽岳も見えているはずだが、どれがそうだかわからなかった。
 西の五頭連峰は比較的近く、北西には日本海が望まれた。

蒜場山(大きな写真)
ダムから俎倉山(大きな写真)

 風が強いので、俎倉山まで戻って大休止。
 ラーメンを食べていると、行きつ戻りつしていたオニヤンマが近くの草にとまった。

 帰ろうとしたら、この日二人目の登山者が山頂に到着した。