カタクリに会いに
−不動の滝から八石山周回−

【年月日】

2015年4月19日
【同行者】 単独
【タイム】

不動の滝駐車場(9:55)−八石城址(10:51-11:23)−八石山(12:14)
−久之木峠(12:26)−南条八石(12:51-13:01)
−久之木峠(13:16)−久之木登山口(14:01)−不動の滝駐車場(14:21)

【地形図】 越後野田 法坂 柏崎 塚野山 ルート地図
【別コース】 鹿島コースから滝コース
沢コースから三ツ子沢コース

カタクリ1(大きな写真)
カタクリ2(大きな写真)

 相当のお疲れモードなのだが、じっとしていては、季節が行ってしまう。
 この時期は、カタクリを見なければならない。
 というわけで、頑張って早起きをした。

カタクリ3(大きな写真)
キクザキイチゲ(大きな写真)

 早くに家を出ても、長く走ることはできないから、高速道路を休み休み行くので、登山口に着いたのは結局、10時前だった。

 雪に磨かれた山腹や雪解けあとに咲くキクザキイチゲが、雰囲気を盛り上げる。
 不動ノ滝の駐車スペースには、いくらか空きがあった。

 まずは不動ノ滝を見る。
 山自体が小さいのでさほど期待してはいなかったが、実際見てみると、雪解け水を集めて轟音を立てて20メートルほどを落下するみごとな直瀑だった。

 登山口に道標はないが、駐車スペースのすぐ先から尾根にとりつく踏みあとが登山道だった。
 当然だが、最初はかなりの急登である。
 気温も高かったので、すぐに汗が吹き出す。

トキワイカリソウ1(大きな写真)
トキワイカリソウ2(大きな写真)

 早くもトキワイカリソウやオオバキスミレが咲いていて、写真を撮るのがいい休みになる。
 カタクリも出てくるが、おおむね盛りを過ぎていた。

 ようやく尾根に上がって石川からの道を合わせても、傾斜は緩まない。
 道沿いはずっとカタクリだが、標高が多少高いせいか、見ごろの群落も多くなってくる。

オオバキスミレ(大きな写真)
ナガハシスミレ(大きな写真)

 花を楽しみながら歩いていくと、八石城址で、ここのカタクリは花の数も状態も、この日最高の群落だった。
 単管パイプで作ったあずま屋で大休止。
 プロが組んだらしく、作り方はみごとだった。

スミレサイシン(大きな写真)
ショウジョウバカマ(大きな写真)

 カタクリはやや少なくなるが、ここからはユキツバキ・マンサク・ダンコウバイなど、樹の花が多くなる。
 なかでもマンサクはすこぶる多く、残雪を背景にしたマンサクの花は、雪国の春の定番だ。

キクザキイチゲ2(大きな写真)
ニリンソウ大きな写真)

 足元にイワカガミも多くなるが、ようやくつぼみを持ち上げた状態で、咲いているのは一つもなかった。
 南八石あたりは雪も多かった。

エンレイソウ(大きな写真)
シュンラン(大きな写真)

ユキツバキ(大きな写真)
マンサク(大きな写真)

 登りついた八石山最高点のピークはなかなかの展望だった。
 ここで、ギフチョウの写真を撮ることができた。
 この時期の残雪の山で、ギフチョウをしばしば見るのだが、飛ぶのが速くて警戒心が強く、近づくとすぐ逃げてしまうのである。

ギフチョウ(大きな写真)
ヒオドシチョウ(大きな写真)

 関東の山にも多いヒオドシチョウはここにも多く、のんびりしたこの蝶は容易に撮影することができる。
 ヤマキチョウらしき白っぽい蝶も見たが、いつまでもひらひら飛んでいて、撮影はできなかった。

ダンコウバイ(大きな写真)
シウリザクラか(大きな写真)

黒姫山(大きな写真)
米山(大きな写真)

 左に折れて尾根を急降下していくと久之木峠で下山口だが、時間的に余裕があったので、南条八石を往復してみた。
 遠望は殆どきかなかったが、比較的近くに、雪をかぶった山がふたつ、そびえていた。
 一つは黒姫山で、もう一つは米山だと思われる。
 いずれも登山道はまだ、雪の下だろう。

ネコノメソウ(大きな写真)
ミチノクエンゴサクに似た花(大きな写真)

 南条八石は八石山の主峰っぽいところで、大きな休憩舎や小さな避難小屋が建っていた。
 ここで少し休んだ。

これぞ春の山(大きな写真)
スノーブリッジ(大きな写真)

 久之木峠へ戻り、久之木集落へ下る。
 こちらは北面のため、残雪が多く、カタクリやキクザキイチゲの咲いてない個体も多く、顔を出したばかりのフキノトウも出ていた。

コゴミ(大きな写真)
不動の滝(大きな写真)

 その先は、沢沿いの道だった。
 ネコノメソウやスミレ類を愛でながら下って行くと、沢には立派なスノーブリッジがかかっていた。

 車道に出たあたりには、広い棚田地帯だった。
 廃田もあるが、稲作はおおむね続けられているようだった。
 ただ、田んぼの土が死んでいるように見えたのは、気のせいか。

久之木の大杉(大きな写真)
湯元館(大きな写真)

 善根神社では、選挙の必勝祈願でもやっていたのか、気勢を上げる声や拍手が聞こえた。
 不動ノ滝駐車場まではすぐだった。
 駐車場に着くころから雨が降り始めた。

 その後、久之木の大杉を見たり、広田鉱泉で汗を流したりして帰宅した。