タニウツギ満開
| オオバキスミレ
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登山口に至る道路に、テーマパークのアーチみたいなものがかかっていたが、先へ進むと、朽ちた廃屋が左右に点在する荒地になった。
コンクリートを流した道路を登っていくと、終点に2台分の駐車スペースがあって、登山道開鑿碑が建てられていた。
すでに自動車が1台止まっていたが、山菜取りの人らしく、2人の女性がワラビやウドの入った袋を抱えていた。
支度をして登山道に入ると、ワラビがちらほら出ていたが、さすがにもうほとんど残っていなかった。
道ばたでは、タニウツギが満開だった。
登山道からすぐにコンクリ道になり、さらに砂利道にかわると、金城山の見える広場になって、山道になる。
ヤマツツジ咲き始め
| ヒメシャガのかそけき花(大きな写真)
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枯れた沢の前後にオオバキスミレが咲いていたが、その先は坦々とした雑木林の急登になる。
ナナカマドやアズキナシの花がちょうど満開で、ヤマツツジにはやや早い。
足元に、イワカガミの花殻があるが、上部に行けばイワカガミの花を見ることはできそうだった。
五合目までは比較的元気に登っていけた。
ここには、入道ブナという奇ブナがある。
岩の割れ目から芽生えた巨木だが、幹がなく、奇怪な塊状をなしている。
どうしてこのような奇木ができたのか、ちょっと想像できない。
その先も急登が続く。
足元にミツバツツジの花が落ちていたのだが、上部には咲いている株もあった。
よく見ると、雄しべが多いので、トウゴクミツバツツジかと思ったが、分布域からするとおかしいので、たぶん、ユキグニミツバツツジという花ではないかと思う。
花から受ける印象も、トウゴクとは感じが違っていた。
傾斜はちっとも緩くならず、ますますきつくなる。
基本的にブナ・ミズナラの二次林なのだが、ミズナラの枯れが目につく。
新緑を通り越して、深緑に移りつつあるブナ林も美しい。
そろそろ先が見えてくれないかと思ったころに、七合目の表示を見てがっかりするが、東南尾根と合するあたりから傾斜が多少らくになる。
ヒメシャガの淡い花は、さわると壊れそうな繊細さがいい。
オオカメノキやタムシバが咲いていて、ようやく雪国の春らしい。
たぶんウワミズザクラだと思われる花も見たが、ことによるとシウリザクラだったかもしれない。
八合目の表示はあまり遠くなく、ひと登りで頂稜に着く。
展望はよいが、足元の花は、金城山に比べて多くない。
それでも、そこそこのイワカガミが咲いていて、気分がよい.
岩の上には、ツクバネウツギも咲いていた。
登り着いた山頂には、鉄のポールが立っていて、さえぎるものは何もない。
金城山は雲に隠れたが、八海山がぼんやりと見えていた。
中ノ岳や駒ヶ岳はまったく見えず、残念だった。
帰りは来た道を下った。
11時過ぎには下山できたので、登山口近くの養徳寺を見学した。
お寺の入り口には、太良兵衛の石仏が並んでいた。
養徳寺
| 太良兵衛の石仏
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ネットで調べたところ、太良兵衛とは、舞台村(三国川ダムの直下あたり)に住んでいた信州・高遠系の石工で、生涯に約3000点もの石仏を製作した稀代の人物だという。
各種石像を作ったのだろうが、ここにあったのは、大日如来と脇侍像だった。
お寺は素朴だが、立派な伽藍を持ち、境内には、モミとカツラの大木があった。
その後、五十沢温泉で汗を流して、帰途に着いた。
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