初夏の守門岳

  【年月日】 1994年5月23日
  【パーティ】極楽蜻蛉と友人
  【タイム】 大白川登山口(8:06)−水場(9:35)−守門岳(10:35-11:30)
        −大白川登山口(12:43)
  【地形図】守門岳

守門岳直下の登り

 前に一度登ったことがある大白川登山口を8時すぎにスタート。
 尾根にとりつくまではきつい登りだ。

 ひさびさの本格的な山登りで息があがる。
 カッコウやホトトギス、ジュウイチなどが鳴いている。
 どちらも今年初めて聞く声だ。ユキツバキの花はちょうど満開といったところ。

 友人はコシアブラを丹念に摘んでいるが、私はコシアブラを摘む元気がない。
 ウグイスの声も聞こえた。

 尾根の上に上がると、イワカガミがたくさん咲いていた。
 尾根道もかなりの急登で苦しいが、見晴らしがいいので気がまぎれる。
 ムラサキヤシオやタムシバ、オオカメノキなども咲いているが、ウラジロヨウラクはまだつぼみ。

 展望が開けるところからは越後駒ヶ岳がもやのなかに浮かんでいるのが見える。
 右下は大雲沢の万年雪、うしろをふりかえると浅草岳が美しい。

 三ノ芝ピーク手前で小休止がてらルート観察。
 前回は雪渓を渡り、雪壁をヤブのふちに沿って尾根まで登り、夏道に出たのだが、今回は友人の意見にしたがって登ってきた尾根をまっすぐにつめてみた。
 結果的にはヤブが雪にかくれていたためこちらの方がずっとらくで安全だった。

 頂上につづく尾根に達すると、雪がとぎれて夏道を歩くところもときどきある。
 足元には、キクバオウレン、キクザキイチゲ、ショウジョウバカマ、タケシマラン、ミヤマカタバミ、ツバメオモト、ミツバオウレン、オオバキスミレなど。

 登るにつれて、みごとな満開のカタクリ群落が何度もあらわれた。

 道がやや急になり、ニッコウキスゲの芽だしが出てくると頂上。
 山頂はおおぜいの人でにぎわっており、大展望。
 目新しい山としては、北の方に見えた粟ヶ岳がなかなか立派な山容で興味をひかれた。

 ここで友人にもらったビールを飲み、大休止。
 初夏の山はこうあってほしいものだ。

 頂上で午後のイワナ釣りの相談をし、帰りは1時間ちょっとで登山口まで一気に下った。