梅雨の晴れ間の八ヶ岳
− 杣添尾根から赤岳・横岳 −
【年月日】 |
2009年6月27日 |
【同行者】 |
単独 |
【タイム】 |
海ノ口自然郷駐車場(4:15)−三叉峰(7:13)−赤岳(8:46-9:05)
地蔵尾根分岐(9:33)−横岳最高点(10:40-10:47)−三叉峰(10:59)
−海ノ口自然郷駐車場(13:12)
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【地形図】 |
八ヶ岳東部 ルート地図
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ルリビタキ
| オオルリ鳴く
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海ノ口別荘地の一角に、横岳登山者用駐車場がある。
そこに自動車をとめさせてもらって、富士見岩遊歩道という道標に従って、明け方の別荘地を歩き始めた。
別荘地は、地形図の記載より奥にも造成されていて、車道を何度か渡りながら山に向かっている。
レンゲツツジが点々と咲く、庭のような調整池まで来ると、別荘地は終わり、登山道となる。
少し行くと北沢べりに出、廃林道を渡ってしばらくで、沢を渡る。
このあたり、林道や渡渉点の位置は、地形図とは少々異なっている。
沢を渡ってからは、シラビソの中の坦々とした登りだ。
地形図で見るほど急登ではないが、ひたすら登っていくので、高度は稼げる。
コミヤマカタバミがたまに見えるが、花もほとんど咲いていない。
標高2580メートル付近まで来ると、シラビソの枯れ木が目立つようになり、ダケカンバまじりの北側斜面をトラバースする。
ところどころに残雪があるのだが、腐った雪を踏み抜くとやっかいだ。
シャクナゲやハイマツの中を潜るようにして、標高2730メートルで、再び尾根に出る。
森林限界の上なので、一気に展望が開け、三叉峰もすぐ上に見える。
キバナシャクナゲやイワカガミを見ながら急登しばしで三叉峰。
道標の前で、オヤマのエンドウやイワウメの群落が大開花していた。
快晴微風、時間も早いので、赤岳に向かう。
横岳を通過するのは20年ぶりだ。
ハシゴや鎖場の多いルートだという印象があるが、危険はあまりない。
ツクモグサはやや盛りを過ぎていたが、イワウメ・コメバツガザクラ・クモイナズナ・チシマアマナ・イワヒゲなどはさかんに咲いており、チョウノスケソウ・イワベンケイ・ハクサンイチゲ・イワカガミは咲き始めたところだった。
横岳を下りきると、地蔵尾根の分岐で、赤岳天望荘(旧石室)が建つ。
休みなしで来たので疲れたが、あとひと登りだし、権現岳を早く見たいので、休まず登り始めたら、最後の登りで一気にバテた。
赤岳に花は多くないが、キバナシャクナゲは美しく咲いていた。
鎖にすがって登りきり、山頂の南側で腰を下ろす。
権現岳・ギボシは双耳峰だといえ、ギボシの右に編笠山が見える。
その彼方には、仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳、北岳が並んでいたが、靄が濃くてあまりはっきりしないのが残念だった。
富士山はまったく見えず、奥秩父もはっきりしなかったが、中央アルプスの一部は見えており、北アルプスは槍・穂高連峰がかろうじて見えた。
しばらく休んで、来た道を戻る。
地蔵尾根分岐付近から見ると、横岳はじつに険しいところだが、登山道は危険を避けるよう、じょうずにつけられている。
岩の上で鳴いていたイワヒバリが足元に来て、忙しそうに歩いていた。
ルリビタキやホシガラスの声が聞こえたが、いい写真は撮れなかった。
横岳主峰まではすぐなので、行ってみたが、花が咲き乱れていて、素晴らしかった。
イワウメはこちらが最もよく咲いていたし、ウルップソウも咲き始めていた。
下降点の三叉峰に戻ったのは、11時。
さすがに疲れたので、下りの途中で一度、腰を下ろしただけでどんどん下った。
足元には、朝には見えなかったマイヅルソウやキバナノコマノツメ、カラマツソウなどがちらほら咲いていた。
下りの最後で、別荘地の中の道路が楽かと思ったが、ぜんぜん違う方向に向かうので、ひどい遠回りをしてから、元の登山道に戻った。
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