女乃神茶屋の駐車場で腹ごしらえをし、6時10分に出発。
登りにかかると、マイヅルソウやツマトリソウ、ゴゼンタチバナなど、明るい樹林帯のなかのおなじみの花と一年ぶりに再会。
イワカガミの群落をそこここに見ながら登っていくと、前方が明るくなり、石の散乱する蓼科山の頂上石原の一画に出た。 石ばかりで養分もなさそうなところだが、石の隙間にはイワカガミやツガザクラがびっしりと花をつけていた。
頂上三角点の置かれた櫓に着いたのは8時半。すぐ下に、蓼科山頂ヒュッテ。 佐久側から雲がうねるようにおしよせ、浅間・富士・秩父などが全く見えなかったのは残念。
山頂ヒュッテからは左への道をとった。ガレた道を下っていくと、騒々しい。
大河原峠へは平坦な樹林帯歩き。 倒木や岩に緑の苔が厚く付着しており、鳥の鳴声以外何も聞こえない。オサバグサという草のかもしだす深山らしさを味わいながら歩いた。
大河原峠はのびやかな草原で、むらさき色のハクサンチドリがそこここに咲いていた。 道のわきには、シロバナノヘビイチゴの白い花や、咲き始めたばかりのコケモモの花が咲き乱れており、雲上のプロムナードといった雰囲気。緩やかに下っていくと双子池。静寂そのものだ。 一休みして、大岳への登り。ここの登りは、岩がごろごろした、明るい樹林の急登。イワカガミが道連れだが、かなり疲れた頃に、天狗の露地という溶岩台地に飛び出した。
ここで一息入れ、もうひとがんばりで、大岳と北横岳の分岐点。ザックをデポして山頂へ。
デポ地点からさらに登り、大岩を右に回りこむと、北横岳。 ここからの下りも長かった。深くて暗い樹林帯に沈んでいく道だ。下りに飽きた頃、亀甲池のほとりにたどり着いた。 天祥寺平への分岐点からは平坦な草原歩きとなる。時間に余裕があれば爽快極まりない場所だったのだが、空が暗くなって来、雷の音が聞こえてきたため、帰りを急いだ。 |