鳴谷渓谷から鏡山

【年月日】

1998年11月23日
【同行者】 単独
【タイム】

八重谷池(9:00)−鳴谷池(9:23)−鏡山(9:55)
−スケート場わき(10:30)

【地形図】 野洲

鏡山からの展望

箕作山方面を望む

 竜王スケート場わきを入った登山口に自動車をデポして、自転車で竜王インター近くの南登山口まで走る。
 善光寺川一帯は、いつ来ても工事をやっている感じがする。

 自転車を降りて八重谷池の堰堤を渡り、モトクロス練習場のようなところを鏡山へ。
 周囲はアカマツ林だが、花崗岩の白っぽくザレた土壌に栄養が乏しいのか、大木は見られない。

 バイク止めから奥に行くと、かるい瀬音が聞こえる気持ちのよい林道あと。
 ここには、サルトリイバラがとても多い。

 堰堤を見てしばらく行くと、流れは細いながらも、しばし渓流の様相となる。
 近江平野の真ん中で、鳴谷(なるたに)渓谷のこの流れはとても貴重だと思った。
 雪野山にくらべて、こちらの山には、名も知らぬ野鳥も多い。

 アカマツやイヌツゲ、サカキなどがめだってくると、鳴谷池。
 灰色のツルが飛んでいた。
 ここにも、モチツツジの花。
 気持ちのよい日だまりだ。

 薬師への分岐を見て過ぎると、ようやく傾斜がでてくる。
 古い石積みがあちこちにあって、この山の由緒を物語っていた。

 登りつめると、鏡山の最高点。
 ここは、ヒノキの木立の中のため、展望なし。
 「竜王山頂」と記された道標が建っていた。

 雪野山も、鏡山も、別名竜王山。
 いずれも、平野に水をもたらす水の神として、近江の民から崇敬されてきたものだろうか。

 少し下ったところにある展望広場からは、東から北にかけての展望が広がる。
 雪野山、箕作山、繖山など。
 この日は冬型気圧配置とあって、比良は見えなかった。

 北への下山道は、ときおり展望が広がるが、ヒノキが育ちつつある。
 こちらにはタカノツメが多い。
 この木は、関東では見たことがない。

 道幅が広くなり、大谷池を過ぎると、まもなく自動車デポ地点だった。