家を前夜出たのだが、途中休憩が長すぎて、登山口に着いたのはあまりいい時間ではなかった。
道海泣き尾根登山口の駐車場に自動車をとめて、近洞寺尾根登山口まで、車道を歩く。
ツリフネソウやキツリフネ、クサボタンなど、道ばたでは初秋の花が咲いていた。
ネットの情報ではヤブが濃いとあったが、数日前に刈っていただいたと見えて、歩き出しは快適だった。
沢沿いをしばらく行くと、サワグルミやトチの大木があって、風情はとてもよい。
すぐに小尾根にとりつく。
相変わらず原生林らしく、ヤマザクラの大木なんかもある。
急なところしばしで、主稜線へ上がる。
ブナの大木があって、引き続きいい感じだ。
近洞寺跡までやや急登。
長い登りなので、この日の正念場だ。
まずまず身体も軽く、さほどたいへんでないと思ったが、近洞寺あとのピークに着くころには、そこそこ堪えた。
ピークを越えたところで、小休止。
このあたりから、ネズコの巨木林が始まる。
やや下って、ゆるく登りながらネズコを鑑賞する。
やや古いガイドブックには、アスナロ林とあるが、アスナロは幼木しか生えていない。
道海泣き尾根の分岐を過ぎても、ネズコ林は続く。
もっとも大きかったのは、主幹がどれだかわからない巨木だった。
社峰への登りは短いが急登で、ここも苦しかった。
ときおり東側が崩壊地で、ブナ原生林が見える。
頂稜はガスガス。
下界は見えるが、遠くの高い山は見えない。
社峰からは灌木帯だが、展望なし。
気前よく下って、最後は少し急登。
かなり疲れた。
ぽっかりとあいた山頂で大休止。
胸の動悸がなかなか収まらない。
展望は全くなし。
しばし休んでやや元気を取り戻し、分岐から道海泣き尾根を下る。
覚悟していたが、急降下というより、クライムダウンの連続だった。
標高差450メートルを一気に下る。
こちらの尾根にもネズコがあるが、さきほどくらいの巨木は見当たらない。
このコースを登らないでよかったと、つくづく思った。
突然なだらかになり、草っぽいところをしばらく行くと、道海泣き尾根登山口だった。
福満虚空藏菩薩圓藏寺にお参りするのを楽しみにしていたのだが、17時まで開門しているはずだったのに、16時半に閉まっていたのは残念だった。
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