例年のアヤメ平だが、今年の同行者は12名と少なかった。
曇ってはいたが、雨が降りそうな気配はなく、まずまずの山歩き日和だった。
ブナ林からオオシラビソ林へと登っていく。
横田代まではタニギキョウやゴゼンタチバナしか咲いてないのでつまらないが、広い湿原に出ると、涼しい風が吹いていて、チングルマの果穂が揺れていた。
ワタスゲが微風に揺れ、コバイケイソウ・キンコウカ・タテヤマリンドウ・ニッコウキスゲ・サワラン・シナノオトギリなどが咲く。
ここのモウセンゴケの葉は、尾瀬ヶ原のとちがって、丸い形をしている。
背後には笠ヶ岳の鋭鋒が空を衝く。
至仏山の雪はほとんど残っていなかったが、平ヶ岳にはかなりの残雪が見えていた。
アヤメ平で少しゆっくりして、富士見小屋手前で左折し、いつものように、池のたもとで燧ヶ岳を見る。
今年は、ピークに少しだけ雲がかかっていた。
長沢新道の下りは、退屈なところだ。
イグチの仲間がちらほら出ていたが、名前はわからなかった。
標高を下げると暑さが増したが、沢を渡ってブナ林に入るとやはり涼しく感じた。
原に出ると、例年ほどごった返していない印象だったが、山ノ鼻へ歩いていくと、小中学生の集団がいて、相変わらずの大混雑だった。
尾瀬ヶ原のニッコウキスゲは、えらく少なくなっていて、一ヶ所だけ、ちょっとした群落があるだけだった。
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