アヤメ平から燧ヶ岳
| 一瞬顔を出した奥白根山
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この時期の鳩待峠の混雑ぶりは、登山口というより、都会の観光スポット並みだ。
アヤメ平に行く人があまり多くないのは、せめてもの救いだが、この日は、同行者たちがあまりにもにぎやかだった。
静かなアヤメ平を求めて歩いておられた、他のハイカーには、いささか申し訳なかった。
前日の雨で、登山道はずいぶん、ぬかるんでいた。
ブナ林からオオシラビソの森へと、ゆるやかに登っていく。
メボソムシクイやコマドリ、ルリビタキが鳴いていた。
1時間ほどで横田代。
ガスがまだ濃くて、周囲の景観は開けてこない。
キンコウカは、いまが盛り。
コバノトンボソウ・ニッコウキスゲ・タテヤマリンドウ・サワラン・オトギリソウ・ゴゼンタチバナ・ネバリノギラン・ワタスゲなどは、ほどほどに咲いていた。
中原山を抜けると、アヤメ平。
植生復元は、以前に比べて、ずいぶん進捗したように見える。
ガスが次第に晴れて、平ヶ岳・燧ヶ岳・会津駒ヶ岳・奥白根山などが顔を出した。
富士見田代で左折して、長沢新道に入る。
濡れた木道は滑りやすいので、木道の上は慎重に行く。
オオシラビソの森からダケカンバの二次林、ネズコをいくらか見ると、急降下となり、沢音が聞こえ出すとブナの純林だ。
低木もほぼ、オオカメノキのみ。
原が近づくとトチ・ミズナラ・ダケカンバなどの大木が多くなる。
なかでも、ミズナラは見ごたえのある大木が、いくつもあった。
竜宮小屋手前の十字路で、小休止。
オオモズが飛んできて、近くの小枝にとまった。
時間があるので、ヨッピ橋を回っていくことにした。
尾瀬ヶ原から望む景鶴山は、ちょっとした裏山という感じに見える。
この日歩いたところでは、ヨッピ橋付近のニッコウキスゲが、もっともよく咲いていた。
ホオアカ歌う
| モウセンゴケ
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ホオジロに似たさえずりは、夏の尾瀬ヶ原でもっともよく見かける、ホオアカの歌だ。
未の刻にはまだ早いが、池塘のヒツジグサが咲き始めた。
牛首まで来ると、団体さんがぞろぞろ歩いていた。
何かの動物の糞に、シータテハやコムラサキがとまっていたので、ハイカーの切れ目をねらって撮影。
山の鼻も、大変な数のハイカーでごった返していたが、少々疲れたので小休止。
ここから至仏山を眺めると、すぐに森林限界があり、とても高く見える。
鳩待峠への登りは、重厚な広葉樹林帯だ。
最初は立派なミズナラ林。
次いで、カラマツの天然林。これらも大木だ。
登りにかかるところに、何本かネズコがあるが、さほど大きなものではない。
峠前後はブナ林だ。
鳩待峠に着いたとき、まだ少し時間があったので、鳩待山荘の風呂で汗を流した。
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