森の中の静かなトレイル
- 白尾山・皿伏山 -

  【年月日】 2004年8月1日
  【同行者】 単独
  【タイム】 鳩待峠(8:45)−中原山(10:20)−富士見小屋(10:43)−白尾山(11:20)−皿伏山(12:37)
        −三平下(13:42)−大清水(15:00)
  【地形図】 至仏山、燧ヶ岳、三平峠

吸蜜するエルタテハ

富士見小屋近くで
 前回とほとんど同じ時刻に着いたのに、並木駐車場にはどういうわけか、自動車がほとんどとまっていなかった。
 キスゲの季節が終わったせいか。

 あとから来る登山客もまばらだった。
 ワゴンタクシーは満員にならないと動かないので、なかなか出発してくれず、待合室でしばらく待たされた。

 鳩待峠からの樹林帯では、前回よりきのこがたくさん出ていて、それなりに楽しめた。
 ここで見たのは、ドクツルタケ、クサハツ、テングタケ、カワリハツ、オオダイアシベニイグチ、ブナシメジなど。

 花も鳥も、前回とほぼ同じ。

 横田代まで来ると、後ろに至仏山が大きい。
 湿原では、イワショウブの花が増え、オヤマリンドウもちらほら咲き始めていた。

 アヤメ平から燧が見えるかと期待していたが、ちょうどガスに隠れてしまった。
 とはいえ、雨の心配がほとんどないので、のんびり歩けた。

 小田代の池を過ぎて少し下ると、富士見小屋。
 小屋の感じはいいのだが、自動車が横付けされているので、興が冷める。

 ここからしばし林道歩き。
 砂利を敷いた道路の脇に、サンカヨウの青い実が揺れている。
 サンカヨウは、こんなところに咲いていてほしくない。

 電波塔のあるところから山道になる。
 白尾山までは地形図で見るよりやや距離感がある。

 白尾山は樹林がやや低いので、まわりが多少見えている。
 ここからの燧ヶ岳は「耳二つ」の形をしていた。

 皿伏山へは長く下って登り返す。
 鞍部にあるはずのセン沢田代は見つからなかった。

 このあたり、ずっとオオシラビソ林だが、標高が下がったところにきのこがある。
 オオダイアシベニイグチ、カワリハツ、アンズタケ、クサハツなど。
 この日は、クサハツが大発生しており、至るところに幼菌が顔を出していた。

 皿伏山は見るべきものなし。
 ちっとも休んでいないので、腰を下ろしたい気もするが、ここはあまりに殺風景だ。

 緩く下っていくと、標高1800メートル付近で小湿原。
 これといって、珍しい花が咲いているわけでもないが、山中の小湿原というのは、ハイカーを幸せにさせる。

 再び樹林帯を下ると、大清水平。
 こちらは広々とした湿原だ。
 サワギキョウが咲いているかと思ったが、一つもなかった。

 尾瀬沼への最後の下りでウスタケ、タマゴタケ、コガネテングタケなどを見る。
 横田代から沼の周遊路に降りるまで、ほとんど人を見ない、静かな山だった。

 三平下に着くとすでに1時半を回っており、大清水3時の約束ぎりぎりの時間だったので、食事もせず、三平峠を駆け登った。
 高校生らしい集団とすれ違ったと思ったら、釣友のKさんとばったり出会ってしまった。

 大清水での待ち合わせには、何とか間に合った。