坦々としたアカマツの尾根
−十万山−

 【年月日】  2000年1月9日
 【パーティ】 単独
 【タイム】  登山口(14:50)−十万山山頂(15:30)−登山口(16:00)
 【地形図】 浪江

立派なアカマツ
 翌日は雨で荒れ模様だという予報だったので、この日にもう一座、欲ばることにした。

 登山口のそばには、広い山畑。
 うちと同じで、収穫はもう、あらかた終わったようだ。
 葉の開いたままの白菜が、ぽつんぽつんと残されている。
 植えつけが、遅かったんだな。
 日当たりはよくなさそうなのに、見なれぬ菜っぱが黄色い花を咲かせていた。

 はじめは右がアカマツ、左がスギの暗い道だが、尾根の上に上がると、ヤブコウジの下生えの、明るいアカマツ林となった。
 樹林越しに、太平洋が間近く見える。

 ワープロで打った合目表示板を見る以外には、変化に乏しい山道だ。
 7合目を過ぎると、雑木も混じってくるが、10〜15年生の雑然とした林。
 急な登りもなく、じつに坦々とした登山道だった。

 少し荒れたアカマツの尾根は、京都・東山の里山を思い出させる。
 こういうところは、自分にとっての山の原風景のような気がするほど、なつかしい。

 少し下って登り返すと、十万山の山頂。
 海側が広く伐開されており、展望がよい。
 また、やぐらやブランコなどが設置されており、子どもが遊べるように整備されていた。

 奥にまつられている山祇神社に拝礼して、小休止。
 ブランコがかけられたアカマツの大木は、枝ぶりもなかなか立派だ。
 風もないので、とても暖かく、のんびりしたかったが、陽もずいぶん傾いていた。

 帰りは来た道を戻った。