やっと休みがとれたので、前から行ってみたかった霊山に登った。
霊山子どもの村に自動車をデポして、自転車で湧水の里キャンプ場に向かった。
名目沢入口バス停の先までは、ずっと下りなのでらくだったが、ここからはちょっとした峠を越えなくてはならないので、ひと汗かいた。
湧水の里入口の看板の裏に自転車をおいて、ウォーミングアップをかねて、車道歩き。
周囲の畑の出来が気になるので、きょろきょろしながら、歩いた。
あまり日当たりがよくなさそうなのに、チンゲンサイ・ダイコン・ハクサイ・フダンソウなどが、なかなかよくできていた。
梅の木の下に、ワサビが植えてあるところもあって、いかにも湧水の里らしい風情だった。
トタン板でバリケードを作った畑もあったので、この辺にもイノシシが出るのだなぁ、と思った。
湧水の里は、なにかの工事をしていた。
現場近くに、「発破実施につき、ご協力願います」という看板があったが、どういう協力をすればいいのか、わからなかった。
キャンプ場の中の遊歩道で少し迷ったが、すぐに霊山登山口の道標が見つかった。
道標のわきにツチグリがひとつ、出ていた。
ゆっくり登っていくと、上の方にとても立派な岩峰が見えて、いい感じだった。
傾斜がやや急になると、岩場の基部となり、南に向かうトラバース道。
あああれた雑木林の中、随所に展望が開ける、いいところだ。
どこからだったか、白い吾妻連峰がくっきりと見えた。
いろんな名前のついた岩場の分岐もいっぱいあるのだが、下山までどれくらい時間がかかるかわからないので、とりあえず先を急いだ。
上からぽたぽたと水の垂れている不動岩というところを過ぎ、ササが多くなってくると、日吉神社あと。
本殿も観音堂も、がらんとしていて、ひどくうらぶれたところだった。
ここから先の尾根は、自動車の轍がついた、広い道だった。
積雪は、日陰に1〜2センチ程度。
尾根に出るとまたまた展望が開け、ほどなく東の物見。ここが霊山の最高点だった。
北から東がよく見えていて、去年登った鹿狼山の特徴的な山容が望まれた。
直進すると蟻の戸渡りだが、戸隠の戸渡りとは、比べようもないほど、易しい岩場だった。(戸隠は這って通過)
望洋台も東の物見と似たような景色だが、そういわれてみると、太平洋が見えているのだった。
さらに進むと、無線中継所あとの建物があった。
山中にこのような建物があると、ついついのぞいてみたくなるのだが、ここは、見なければよかったと思うほど、陰惨極まるものだった。
あとは、らくな道を、子どもの村に向かって下るだけだった。
登山者には一日、誰にも、会わなかった。
車道のわきで、年輩のご夫婦が、道ばたの落ち葉を熊手でかき集めておられた。
わたしも、家に帰ったら、落ち葉かきに精を出そうと思った。
*山歩きとアマチュア無線(大友範行さんのHP)が とても役に立ちました。