−大滝根山−
大滝根山に行くには、あぶくま洞をめざしていけばいい。 それにしても、この看板、至るところに建っていて、あぶくま洞もずいぶん元手がかかっているなと思われた。
滝根町にはいると、前方の山にむごい傷跡。 それを越えて、仙台平のキャンプ地の手前の林道を右に少し下ると、大滝根山登山道入口という立て札が目に入った。
登山者の車はなし。古い山らしい石造物もなし。
最初はスギ林、ついでカラマツ林となる。
ちょっとの登りで尾根の上。
三十分ほどで私製の道標のたつ三叉路。
右手の尾根にとりつくと、なかなかの急登。
鎖のある露岩からは、蓬田岳、高柴山、片曽根山、移ヶ岳、常葉鎌倉岳、日山などが西から北にかけての山々が望まれた。
傾斜がゆるむと、大越口への分岐。
そのさきは、送電線にそって、広く木が刈られているので、南側の展望がよい。すぐ前は羽山、それに重なっているのは矢大臣山だろう。
頂稜に多いアセビがびっしりとつぼみをつけていた。 そのすぐ先が山頂で、鉄条網で囲まれた自衛隊の施設。 おりしも、手前の建物から轟音とともに、黒い排気ガスがもうもうと排出されており、神社のある山頂一帯には、騒音と悪臭が充満していた。 怒りを感じる。
早々に退散し、少し下ったササヤブの中で大休止。 しかし、ゆっくりしたい場所ではなかったので、食事をすませたあとは、もと来た道を一気に下山した。
この日の宿は小野町、小町温泉。 会津の酒、清川生酒を二合飲んだら、八時前には熟睡できた。 |